日本政策金融公庫

【飲食店向け】新型コロナの支援まとめ|融資・助成金・資金繰りについて

「コロナの影響で売り上げが下がって営業が厳しい」

「お店を続けていくことが難しい」

新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う緊急事態宣言などの影響により、多くの飲食店が打撃を受けています。

特に、営業時間の短縮などの対応により、売り上げが減少して継続が厳しいところも多いでしょう。

そんな状況に対して、国や自治体では飲食店に向けた助成金や補助金などの制度を実施しています。

今回は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた飲食店に向けて、活用できる助成金や補助金などの支援についてご紹介します。

飲食店への新型コロナウイルスでの支援まとめ

2021年6月現在、新型コロナウイルス感染症の影響を受けた飲食店を対象とした支援制度には、様々なものがあります。

補助金や助成金だけでなく、固定資産税の減免や道路占有許可基準の緩和など、幅広いサポートを実施していることが特徴です。

それぞれの支援について1つずつ解説していくので、気になる項目がある人は自分が条件に合っているのか、どんな特徴があるのかなどを確かめてみてください。

  分類 金額 補助率・利子 申込場所
事業再構築援助金 補助金 100万円~1億円 1/3~2/3 事業再構築補助金事務局
持続化補助金 補助金 50万円まで 2/3 全国商工会連合会・各都道府県商工会連合会
雇用調整助成金 助成金 1日1名あたり最大15,000円 2/3~10/10 管轄都道府県労働局またはハローワーク
IT導入補助金 補助金 30万円~150万円 1/2~2/3 一般社団法人サービスデザイン推進協議会
道路占用許可基準の緩和措置 その他 0円 なし 国道事務所(出張所)または警察署
固定資産税・都市計画税の減免 減税 上限なし 1/2~全額 市町村役場
実質無利子・無担保融資 融資 最大3億円 3年間実質0% 日本政策金融公庫または商工組合中央金庫
新型コロナ対策資本性劣後ローン 融資 上限7.2億円 0.5%~2.95% 日本公庫
営業時間短縮協力金 補助金 自治体によって異なる 自治体によって異なる 地方自治体

事業再構築援助金

新分野の展開や業態転換など、事業再編や経営の建て直しのために必要な資金を補うための制度で、制度上は「事業再構築補助金」と呼ばれています。

申請前の直近6ヵ月のうち、任意の3ヵ月の売上げの合計がコロナ前と比較して10%以上落ち込んでいる中小企業が対象です。

経営計画を認定機関と金融機関とともに策定し、一体となって事業の改革を行う必要があります。

通常枠、卒業枠、グローバルV字回復枠、緊急事態宣言特別枠の4種類があり、最大1億円規模の補助が行われるなど、規模が非常に大きいのが特徴です。

令和3年内に、数回にわたって募集が行われる予定なので、当てはまる人は利用を検討してみましょう。

経済産業省公式サイトを確認する

通常枠

 

金額

補助率2/3

中小企業

100万円から6,000万円まで

2/3

中堅企業

100万円から8000万円まで

1/2

4,000万円以上の場合

1/3

中小企業向けの枠になり、個人経営の飲食店などは小額の補助金受取なども視野に入ってきます。

実際の事例では、喫茶室の設置やオンライン専用の注文サービスの対応で補助金を受け取った例があり、弁当販売なども対象に含まれる可能性も高いでしょう。

適応できる範囲が広いため使い勝手が良く、大規模な融資を受けたい場合は、ある程度の手続き増加に目を瞑ればかなりの補助を受けることが可能です。

卒業枠

中小企業のうち400社限定の特別枠で、補助額が6,000万円から1億円、補助率が2/3と非常に大きいのが特徴です。

組織再編や大型の新規設備投資、グローバル展開などを行い、資本金や従業員を増やしつつ、中堅・大企業へ成長を目指す目的に利用できます。

事業の改革や再編になっていること、大幅な成長が見込めるだけの経営計画の策定が必須になるため、補助金の手厚さだけで選べません。

ピンチをチャンスに変えたい企業向けで、しっかりとした見通しが立てられるかが鍵です。枠数が限られるため、募集時期を見極めた上で事前の準備をすることも大切になってきます。

グローバルV字回復枠

中堅企業のうち100社限定の特別枠で、補助額が8,000万円から1億円、補助率は1/2です。

中小企業の卒業枠と同じく、大幅な成長を目指したい中堅企業向けになっていて、それだけ審査も厳しくなっています。

大幅な売上げ増を目指す場合や、従業員の増員、地域経済への貢献など、さまざまな視野で計画を策定する必要があるからです。

海外展開なども視野に、チャレンジと大幅な成長、収益の拡大を目指したい企業におすすめです。

中小企業向けの卒業枠よりも更に枠が少ないこと、全額の補助ではないといった点から、計画的な投資が必要になるでしょう。

緊急事態宣言特別枠

令和3年の緊急事態宣言による時短営業や自粛要請により、令和3年の所定月内の売上げが、前年、あるいは前々年よりも30%以上落ち込んでいた場合に申請ができます。

従業員数

受取額

従業員が5人以下

100万円から500万円

従業員が6人から20人まで

100万円から1,000万円

21人以上の場合

100万円から1500万円

中小企業は3/4、中堅企業は2/3の補助率です。

条件が該当している場合は、補助金を受けられないか1度打診してみるのも良いでしょう。

持続化補助金

小規模事業者が行う、販路開拓や生産性向上の取組に要する経費の1部を支援する制度で、商工会や商工会議所のサポートを受けながら事業計画を立てていきます。

商業・サービス業の場合は、従業員が5人以下であることが目安です。

補助金は50万円までと比較的小規模で、補助率は2/3とされています。

個人経営や小規模な飲食店が利用しやすいのが大きな魅力で、新たなビジネスやサービスの投資を行う場合も対象になるのが特徴です。

よりまとまった金額の補助金を受け取りたい場合は、併用も視野に入れると良いでしょう。

経済産業省公式サイト(持続化補助金とは)を確認する

雇用調整助成金

雇用調整助成金は、新型コロナウイルス感染症の影響で事業規模の縮小を余儀なくされた場合に、雇用を維持を図るために助成されます。

休業手当などの一部を助成するためのものであり、従業員がいる場合に利用が可能です。

労働者を出向させて雇用を維持した場合も対象になる場合があります。

営業時間の短縮や休業の要請に従った場合では、最大15,000円の全額が補助される可能性も高い傾向です。

また、直近3ヵ月の売上げが、前年、前々年と比較して30%以上低下していた場合も対象に含まれるという点も特徴です。申請は事業所の所在地を管轄する都道府県労働局、またはハローワークで行います。

厚生労働省 雇用調整助成金(新型コロナウイルス感染症の影響に伴う特例)を確認する

IT導入補助金

IT化を進めることによってビジネスの効率化をすすめるための補助金で、ソフトウエアの導入費用などに対して使われます。オンライン予約システム導入などを行う場合、補助金の対象となる可能性が高いでしょう。

通常枠と低感染リスクビジネス枠があり、補助率が大きく変わるのが特徴です。たとえば、通常枠は1/2の補助、低感染リスクビジネス枠は2/3の補助率とされています。

導入のプロセス数でも補助金の上限が異なり、比較的単純な1プロセスのものであれば150万円まで、ある程度複雑な4プロセスの450万円です。対面が多い飲食店の場合、多くが通常枠を利用することになるでしょう。

IT導入補助金を確認する

道路占用許可基準の緩和措置

店内での三密を避けるために、テラス席やテイクアウトを促進し、店舗に面する道路占有許可の基準を緩和する措置です。

直接のお金の補助ではないものの、店内スペースが狭い場合でもテイクアウトなどの対応がとりやすくなります。

地方公共団体や関係団体と一緒に一括で申し込む必要があるため、個別の許可は行っていないという点にも注意しましょう。周辺の清掃などを共有することを条件として、占有料が免除されるのも特徴です。

また、テラス席やテイクアウトスペースはあくまで仮設であることが条件になり、常設スペースとして利用ができないことにも注意する必要があります。

国土交通省 新型コロナウイルス感染症の影響に対応するための沿道飲食店等の路上利用に伴う道路占用の取扱いについてを確認する

固定資産税・都市計画税の減免

事業収入が一定以上減少した場合に、固定資産税や都市計画税の1/2、または全額を減免する制度です。

2021年度の基準では、2020年2月から10月までの任意の3ヵ月の収入が、前年同期比で50%以上減少していた場合は全額、30%以上50%未満の場合は1/2の減免を受けられます。

認定経営革新等支援機関等の確認を受けた上で、固定資産税を納める市町村に申請をしましょう。

新たに資産を取得している場合でも減免の対象になることがあるものの、申請期間が限られることに注意が必要です。固定資産税を納める時期が来た場合は、早めに調べて手続きをするのと良いでしょう。

経済産業省 固定資産税の減免を確認する

実質無利子・無担保融資

個人事業主であれば指定期間内の5%以上の売上げ減少、中小企業であれば指定期間内の20%の売上げ減少で、実質無利子・無担保で融資が受けられます。

小規模事業者の場合は15%以上の売上げ減少が条件です。

融資を受けられるのは、金融政策公庫や商工組合中央金庫などで、3年間利子が補給されるため、実質無利子でお金が借りられます。

金額も、最大3億円と大規模な融資を受けられる可能性がありますが、

  • 事業規模などによって必要な金額が異なる
  • 審査を受けてからの融資になる

などの点に注意が必要です。また、利用用途によって返済の期間も変動します。

経済産業省 新型コロナウイルス感染症関連を確認する

新型コロナ対策資本性劣後ローン

新型コロナの深刻な影響を受けている中で、関係機関の支援を受けつつ事業の発展・継続を図る中小企業者が対象になります。

具体的には、J-Startupプログラム選定事業者、中小企業再生支援協議会に基づいて事業再生を行う場合、民間金融機関の支援のもと事業計画を策定・実施する事業者などです。

金額は最大7.2億円で、最長20年まで低金利で融資を受けられます。

一方で、綿密な事業計画の策定が必須であり、適切と認められなければ融資が行われないため、注意が必要です。

関係機関との連携が必須で、しっかりとした準備と擦り合わせが重要とされています。

日本政策公庫 新型コロナウイルス感染症対策挑戦支援資本強化特別貸付(新型コロナ対策資本性劣後ローン)を確認する

営業時間短縮協力金

営業時間の短縮に協力した飲食店に支払われる協力金で、自治体によって期間や金額が異なるのが特徴です。認定基準などは自治体に確認するのが基本で、商工会議所などを通じて連絡がくる場合もあります。

都道府県によって状況が大きく異なるため、地域の状況に合わせて対応しましょう。市町村役場や関係機関に問い合わせつつ、期限ごとに申請を行うことが大切です。

必要な書類も異なるため、支給条件を確認し、必要に応じて税理士や行政書士などに相談をすることも視野に入れて行動します。資金繰りが厳しい場合は。早め早めに手続きを行った方がプラスになるので、スピーディな行動を心がけましょう。

飲食店向けの支援制度が利用できない場合は?

新型コロナウイルス感染症の影響により、国や自治体では様々な助成金や支援制度を実施しています。

しかし、助成金の申請には必要書類や審査があり、実際に入金されるまでに時間がかかるのが現状です。

また、新型コロナウイルス感染症の影響を受けていても、条件に該当しなければ利用できない場合もあります。

国や自治体の支援制度が利用できない場合は、ビジネスローンサービスを利用するのがおすすめです。

ここでは、低金利で利用できる下記のビジネスローンを3つご紹介します。

  • 楽天銀行「ビジネスローン」
  • PayPay銀行
  • アイフル「事業者向けビジネスローン」

それぞれのビジネスローンの詳細を見ていきましょう。

楽天銀行「ビジネスローン」

引用元:楽天銀行

金利(実質年利)

非公開

利用限度額

100万円~1億円

審査スピード

7営業日程度

担保・保証人

必要

WEB完結

可能

申し込み条件

以下の条件を満たした法人及び個人事業主の方

  • 楽天銀行の口座を有している方
  • 確定した決算書もしくは確定申告書3期分をご提出可能な方
  • 申込時において税金等の滞納、他金融機関からの借入の延滞がないこと
  • 他、当行所定の基準を満たす方

楽天銀行のビジネスローンは、法人・個人事業主が利用できるビジネスローンです。

他のビジネスローンと比べると審査に時間を要しますが、最大1億円の融資が受けられるので、多額の資金調達が必要な時にも利用できるでしょう。

今すぐに融資が必要な方には不向きですが、まとまった資金を調達したい時におすすめです。

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PayPay銀行

引用元:PayPay銀行

金利(実質年利)

年2.8%〜13.8%

利用限度額

10万円から500万円まで(10万円単位)

審査スピード

契約後すぐに可能

担保・保証人

担保不要

原則、代表者の連帯保証が必要です。

WEB完結

可能

申し込み条件

  • 業歴2年以上、または決算を2期以上終了している。
  • 代表者が日本国籍を有している、まやは外国籍で日本での永住権を有している。
  • 申込時代表者の年齢が満20歳以上69歳以下である。

PayPay銀行が取り扱っているビジネスローンは、担保も不要でweb完結申し込みで最短翌営業日に審査結果を知ることができます。

法人の場合は2期以上終了していることが条件になりますが、個人事業主の場合は必要書類なしですぐに審査を受けることが可能。

個人事業主の場合はすぐに融資を受けられるので、web完結で早く融資を受けたい方にもおすすめです。

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アイフル「事業者向けビジネスローン」

引用元:アイフル

金利(実質年利)

  • 年3.1%〜15.0%(利用限度額100万円以上)
  • 年13.0%〜18.0%(利用限度額100万円未満)

利用限度額

最大1,000万円

審査スピード

最短即日

担保・保証人

原則不要

※法人の場合は代表者が原則連帯保証人

WEB完結

可能

申し込み条件

法人または個人事業主(20〜69歳まで)

今すぐに融資を受けたいという方には、低金利で最短即日に融資が受けられるアイフルの事業者向けビジネスローンがおすすめです。

法人・個人事業主が対象となり、個人店の方でも利用しやすいでしょう。

最大1,000万円の融資が可能で、年利も3.1%〜とノンバンク系のビジネスローンの中では金利も低いことが特徴です。

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まとめ

新型コロナウイルス感染症の影響で経営が苦しい飲食店経営者や事業者に向けて、国や自治体はさまざまな支援を行っています。

感染防止のための試作や、デリバリーなどの新業態のチャレンジで受け取れる補助金、3年間無利子・無担保で融資を受けられる制度など、事業の継続や建て直しを目指す人にはメリットがある制度も豊富です。

メリットが大きい支援から先に申請を行い、余裕があればより小規模な補助金との併用をするのも良いでしょう。

しかし、条件などから全ての飲食店が支援制度を利用できるわけではありません。

支援制度を利用できない場合は、ビジネスローンサービスの利用も選択肢の一つとして検討されることをおすすめします。

経営に悩んでいる事業者は、記事を参考に支援への申請を検討してみてください。

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