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母子家庭の光熱費の免税制度ってあるの?

光熱費など助成金について教えてください

20代女性

私は子供一人を育てるシングルマザーの母子家庭です。毎月の生活が本当にギリギリで「家賃」「食費」「光熱費」「携帯代などの雑費」でパートで得た収入はすべてなくなってしまいます。

光熱費などの免除制度があれば少しは楽になると思うのですが。。。

自分で探せばいいとは思うものの、子供の面倒で疲れてしまい、毎日を生き抜くのがやっとの状況なので免除が受けられる可能性のある制度と申請方法などあれば教えていただきたいです。

この質問の回答者

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トータルマネーコンサルタント
新井 智美
コンサルタントとして個人向け相談(資産運用・保険診断・税金相談・相続対策・家計診断・ローン・住宅購入のアドバイス)を行う他、資産運用など上記相談内容にまつわるセミナー講師(企業向け・サークル、団体向け)や金融メディアへの執筆及び監修も行い現在年間200本以上の執筆及び監修をこなすこれまでの執筆及び監修実績 は1,000本以上。

まず、電気代・ガス代そして水道代などの光熱費の免除制度ですが、電気代およびガス代についての免除制度はありません

したがって、光熱費の中で受けることができる免除制度は水道代のみとなります。

水道代の免除制度を受けるには?

水道代の免除制度は、正式名称を「水道料金・下水道料金の減免」といい、各自治体が主体となって行っています。

この免除制度を受けることで、基本料金が無料となりますので非常に助かる制度といえますが、制度を利用するためには要件を満たす必要があります。その要件とは以下のとおりです。

  1. 生活保護法による、「生活扶助」、「教育扶助」、「住宅扶助」、「医療扶助」又は「介護扶助」を受給されている方
  2. 「児童扶養手当」または「特別児童扶養手当」を受給されている方

生活保護法による各種扶助を受給している方とは、住んでいる地区を管轄する福祉事務所に申請することで

  • 預貯金、生活に利用されていない土地・家屋等
  • 働くことによって得られる収入
  • 年金や手当など他の制度での給付
  • 親族等から援助

を調査し、厚生労働省が定める最低生活費に足りない部分を保護費として受給することができる制度です。

「児童扶養手当」とは、ひとり親世帯で収入要件を満たす場合に支給されるもので、「全部支給」と「一部支給」の2つがあります。

扶養している子どもが1人の場合は、年収の目安が160万円(手取り所得金額49万円)以下であれば、全部支給の対象となり、支給額は以下のとおりとなります。

全部支給額:43,160円

年収が160万円以上の場合は、その年収額に応じて一部支給となります。一部支給額は以下のとおりとなっています。

一部支給額:43,150円~10,180円

この手当てを受けるためには、住んでいる地区を管轄する福祉事務所に申請する必要があります。申請しなければ受け取ることはできませんので、まだ支給を受けておらず、一部支給でも受けることができる可能性がありますので、まずは福祉事務所に申請してみましょう。申請の際に必要な書類は以下のとおりです。

申請時に必要な書類

  • 戸籍謄本(離婚受理証明書)・・・取得後1カ月以内のもの
  • マイナンバーの確認できるもの(申請者と児童のもの両方)
  • 印鑑(認印で可)
  • 振込先に指定する口座の預金通帳
  • 年金手帳
  • 養育費に関する申告書(窓口で取得可能)

なお、「特別児童扶養手当」とは、障害を持つ児童を扶養する人に対して支給されるものです。もし、お子様が精神および身体に障害がある場合は合わせて申請してください。ただし、児童扶養手当と異なり、申請先は市区町村の窓口となりますので注意が必要です。

上記のような手当を受けている場合、水道代の免除制度を受けることができます。申請先はお住いの地区の水道局です。そこで申請書を記入することによって受け付けてもらえます。

免除となる基本料金は、東京都の一般家庭で月当たり1,170円です。水道代は2カ月分がまとめて請求されますので2,340円が免除となる計算になります。基本料金はお住いの地区やお住いの住宅の口径によって異なりますので、必ずしも上と同じ額にはならない点に注意してください。

他に申請できる助成金や制度

光熱費以外にも、母子家庭が受けることができる制度とその概要、そしてその申請方法について解説します。制度によって申請先や必要書類が異なりますので、事前にしっかりと確認しておきましょう。

育成手当

母子家庭のみならず、ひとり親が受けることができる制度で、子どもが18歳になるまで手当を受けることができます。手当は月額13,500円、年額にすると16万2,000円となることから、かなり大きな金額になるのではないでしょうか。

手当を受ける要件としては以下に当てはまる児童を養育している人であることです。

  • 父母が離婚した児童
  • 婚姻によらないで生まれた児童

申請先は市区町村の窓口となっており、申請の際には以下の書類を用意してください。

申請に必要な書類

  • マイナンバーカード
  • 戸籍謄本
  • 賃貸契約書の写し(賃貸住宅の場合)
  • 請求者の金融機関の口座番号が確認できるもの
  • 印鑑

最近では申請の際にマイナンバーカードを求めるケースが多くなっています。まだマイナンバーカードを作っていない方は、この機会にぜひ作成しておきましょう。

ひとり親家庭等の医療費助成

制度を受けることができる要件は上の「育成制度」と同じですが、別途収入要件を満たす必要があります。

例えば

子ども1人を養育しているのであれば、所得が230万円以下であることが要件となっています。この制度の内容は、本来であれば3割である自己負担額の一部を助成してくれるものです。助成内容は以下のとおりです。

・住民税課税世帯・・・自己負担のうち2割を助成(最終的な自己負担額1割)

・住民税非課税世帯・・・自己負担の3割全額を助成(最終的な自己負担はゼロ)

この制度の申請先、および必要書類は育成手当と同じです。

JR通勤定期乗車券の割引制度

児童扶養手当を受けている方であれば、JRで通勤している場合、通勤定期乗車券を3割引きで購入することができます。

申請先は市区町村の窓口で、申請の際には以下の書類が必要となります。

JR通勤定期の割引で必要なモノ

  • 利用する方の写真(縦4㎝×横3cm、6か月以内撮影のもの)
  • 児童扶養手当証書
  • 印鑑

粗大ごみ等廃棄物処理手数料の免除

児童扶養手当を受けている方に対して、粗大ごみなどの廃棄の際の手数料を免除してくれる制度もあります。

この制度を利用する際には、特に窓口で手続きをする必要はありません。利用の都度、その収集日までに清掃窓口に申し込めば免除してもらえます。

粗大ごみの手数料免除で必要なモノ

  • 「受給証明書」のコピー

窓口で申し込む際には児童扶養手当を受けているという「受給証明書」のコピーが必要となりますので、忘れずに準備しておきましょう。

母子父子寡婦福祉資金貸付金制度

ここまで紹介した制度は、手当といって要件を満たせば受け取れるものです。また、それ以外に貸付金制度というものがあります。貸付金の種類には「就学費用」や「医療介護資金」、「生活資金」などがあります。

例えば

例えば生活資金の場合、「母子家庭なって間もない(7年未満)者の生活を安定・継続する間(生活安定期間)の生活費用」を貸してもらうことができます。貸付限度額は最大月額105,000円となっており、合計252万円までを貸してもらえます。また、養育費の取得のための裁判費用として、126万円までを借りることもできます。

ただ、借りるわけですので、当然返さなければなりません。生活安定期間における生活資金の場合、8年以内に返還することが求められますが、保証人をつけることによって無利子で借りることができ、保証人がつかない場合であっても1%の低利子で借りることができます。

まとめ

2020年12月10日に決定された税制改正大綱 によると、国や自治体からの子育てに関わる助成金について、これまで課税対象だったものが今後は非課税扱いとなることになります。これにより、子育てに関する支援をさらに受けやすい環境になっていくと考えられます。

また、所得税や住民税においては「寡夫控除」を適用することで節税につなげることもできますし、生活が苦しくなった際には「国民年金の免除」制度を受けることができます。

寡婦控除については、年末調整で行うことができますし、国民年金の免除制度については、住んでいる自治体の窓口にて、マイナンバーカードと印鑑を持参することで手続きをしてもらえます。

ただし、国民年金の免除制度を受けた場合は、将来もらえる年金額が少なくなる可能性がありますので、その後家計の収支が安定した際には追納を行い、年金を満額受け取れるようにすることを忘れないようにしてください。

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