SEO対策、とくに「SEOに強いコンテンツ作成」をするうえで欠かせない要素のひとつが「共起語」です。
しかし、共起語という言葉は知っていても、具体的な意味や活用方法まで理解している人は少ないのではないでしょうか。実際、あいまいな理解のまま共起語を使ったコンテンツと、しっかり理解したうえで作るコンテンツでは「質」に違いがでてきます。
今回は、SEO記事の作成に欠かせない共起語とは何なのか、そしてコンテンツ作成に活かす方法までわかりやすく解説します。
共起語を調べるためのおすすめツールも紹介しているので、自分の目的に合ったツールを選んでコンテンツ作成のクオリティアップを目指しましょう。
共起語とは?
共起語とは、「特定のキーワード」に対して一緒に使われることが多い言葉のこと。簡単にいえば、特定のキーワードと「共」に書き「起」こされる言葉を共起語といいます。
例えば、「スマートフォン」の共起語を考えてみましょう。スマートフォンというキーワードの場合、価格やSIMカード、携帯、タブレット、5G、ケースなどの言葉が一緒に使われることが多いです。
この場合、「価格、SIMカード、携帯、タブレット、5G、ケース」という言葉は、スマートフォンの共起語ということになります。
ただ、共起語と似た言葉で「サジェストキーワード」というものがあります。どちらもSEO対策では欠かせない要素ですが、どんな違いがあるのでしょうか。
-共起語とサジェストキーワードの違い
共起語とサジェストキーワードの主な違いは以下の通り。
共起語 | サジェストキーワード | |
意味 | 特定のキーワードと「共に使われる頻度の高い」言葉 | 特定のキーワードと共に「検索されやすい」キーワード |
特徴 | Googleがインデックスされている記事から使用頻度の高い言葉を判断 | Googleがユーザーの検索頻度や関連度合から判断 |
つまり、共起語はコンテンツを基準に判断、サジェストキーワードはユーザー行動を基準に判断されているという違いがあるということです。
こうした微妙に意味の異なるSEO知識を身に付けることは、より高品質のコンテンツを作成するうえで非常に重要なので一つ一つ覚えていきましょう。
【関連記事】サジェストキーワードとは?SEO対策におすすめの有料/無料ツールもあわせて紹介
共起語とは何かを理解したところで、次は「なぜコンテンツSEOに共起語は重要なのか」を一緒に学んでいきましょう。
なぜ共起語はコンテンツSEOにおいて重要なの?
共起語がコンテンツSEOに重要だといわれる理由は大きく分けて2つあります。
- -記事の網羅性をgoogleに伝えやすくなるから
- -網羅性が上がれば幅広いユーザーニーズに対応できるから
そして重要な理由があるということは、言い換えれば「共起語をないがしろにしてしまうと、競合サイトに負けてしまう可能性が高くなる」ということです。
せっかくSEO対策に興味を持ち、コンテンツ制作に関わるのであれば目指すは掲載順位1位ですよね。だからこそこの章で紹介する理由をしっかり理解して競合に負けない高品質のコンテンツを作れるようになりましょう。
-記事の網羅性をgoogleに伝えやすくなるから
共起語を適切に記事に盛り込むことでGoogleに対して「記事の網羅性」を伝えることができます。
なぜならGoogleのコンテンツ評価は人間が行うのではなく、ユーザーに役立つ記事を判断するために作られた「アルゴリズム」によって評価されているから。
仮に人間の担当者が記事を読んで評価しているのであれば、共起語がなくとも「わかりやすく、情報も網羅されている」という判断をしてもらえるかもしれません。
しかし、評価するのはあくまでアルゴリズム。となると、共起語を適切に使ってあげないと「この記事は共起語が少なく、網羅性の低い=低品質なコンテンツだ」と判断されてしまうリスクが高くなってしまいます。
共起語が少ないばかりに作ったコンテンツが評価されなかったら悲しいですよね。そうならないためにも、コンテンツ作成の際は「共起語」を適切に含めてあげることが重要なのです。
「適切に」って具体的にどうすればいいの?と思った方は「共起語をコンテンツSEOに活かす方法」で詳しく解説しているので確認してみましょう。
-網羅性が上がれば幅広いユーザーニーズに対応できるから
共起語を使うことは、Google目線だけでなく「検索するユーザー目線」でもメリットがあります。
例えば、先ほど共起語の例でも挙げた「スマートフォン」とは何かを解説する記事があったとします。
一方の記事は、共起語の「価格、SIMカード、携帯、タブレット、5G、ケース」などを含めた記事、もう一方は「携帯、タブレット」のみを含めた記事だとしたらどちらの記事を読みたいでしょうか。
多くの人が、共起語を網羅的に含んだ前者の記事を読みたいはずです。さらに、より多くのユーザーニーズに対応した記事のほうが「集客」や「販売」目的でも費用対効果が高くなりますよね。
以上がコンテンツSEOにおいて共起語が重要だと言われている理由になります。
では、共起語はどのように調べればいいのでしょうか。次の章からはより実践的な知識を解説していきます。
共起語を調べる方法
結論からいうと共起語を調べるためには「共起語抽出ツール」を使う必要があります。
Google検索結果の上位20記事をスクレイピングで取得し、そのデータをエクセルに落とし込んで…というやり方も不可能ではありませんが、膨大なタイムロスになってしまいます。
できることなら「1番効率的に調べられるツール」を使いたいですよね。今回は、共起語抽出ツールを調査しおすすめツールを4つに厳選して紹介します。
おすすめの共起語抽出ツール
おすすめの共起語抽出ツールは以下の4つ。
無料の共起語抽出ツール
- サクラサクラボの共起語ツール
- 共起語検索
有料の共起語抽出ツール
- tami-co(タミコ)
- ミエルカ
ひょっとしたら「無料で使えるツールがあるならそれだけでいいじゃん」と思う方もいるかもしれません。しかし、この考え方には少々リスクが伴います。
なぜなら、SEO対策に必要なのは共起語だけではないからです。SEO対策のためには検索ボリュームや競合サイトの分析、サジェストキーワードなど複数要素を調査が必要になりますよね。
無料ツールを使っていて結果として作業時間が増えたり、記事制作に時間がかかってしまったりしたら本末転倒だと思いませんか?
とすると、SEO対策で必要なのは「作業を効率化・時短できて複数要因を分析できるツール」のはず。ですから、「無料か有料か」ではなく「自分の作業内容を1番効率化してくれるのはどのツールか」という観点で各ツールの特徴を確認していきましょう。
共起語ツールを選ぶポイント
- 1日の最大調査数
- 調査にかかる時間
- 調査結果のわかりやすさ、活用のしやすさ
サクラサクラボの共起語ツール
サクラサクラボSEOツール 共起語調査ツール(無料)より引用
サクラサクラボの共起語調査ツールは、「調査データ登録」の項目に調べたいキーワードを記入するだけで、検索結果で上位表示されている記事から共起語を抽出してくれる無料ツールです。
1日最大10キーワードという制限がありますが、個人ブログなど比較的小規模のサイト運営者が共起語を調べるツールとしては使い勝手が良いです。
(共起語調査ツールより引用)
分析結果は以下のように表示されます。出現回数が多い順に表示してくれるので重要度が高い共起語が判断しやすくなっていますね。
ただし無料ツールのため、多くのユーザーが集中して使うタイミングの場合、調査に30分〜数日かかる場合があるため注意しましょう。
共起語検索
共起語検索より引用
共起語検索は、しっかり共起語を調査したい人というより、記事を書く上で必要な共起語をサクッと軽く調べたい人におすすめのツール。
調査結果は以下のように表示されます。
非常にシンプルなのが特徴であり、いいところでもあるのですが、「その言葉をつかっているサイトの割合」など詳しく分析をしたい人にとっては物足りなく感じるかもしれません。
tami-co(タミコ)
tami-coは企業サイトなど大規模サイトの担当者におすすめの有料のSEO対策ツール。機能の一つとして共起語調査も可能になっています。
そのほかにも、サジェストキーワードや競合サイトが取れている他のキーワード、タイトルにどんなキーワードが使われているかなど、コンテンツSEOに欠かせない調査業務を網羅したオールインワンSEOツールです。
そして、Tami-coの共起語調査の特徴は「処理の速さ」と「分析結果の質の高さ」にあります。以下が共起語の調査結果になります。
単なる共起語の抽出ではなく、共起語の品詞や上位サイトの共起語使用状況なども確認できるため、「どの共起語を含むべきか」を判断しやすくなっています。
また、単純な使用頻度の高いワードだけでなく、AIが「重要度が高い」と判断した共起語も確認でき、競合サイトとの差異を作ることも可能。
2週間の無料トライアルも提供されているので、まずは無料で機能を使ってみてはいかがでしょうか。
MIERUCA(ミエルカ)
MIERUCA(以下ミエルカ)も共起語だけでなく、サジェストキーワードやユーザーの検索意図も調べられるバランスの取れた有料SEOツール。
「新規トピック分析」という機能で共起語を調べることができます。
検索結果上位のサイトと、Yahoo知恵袋などのQ&Aサイトの2カテゴリーに分けて共起語を抽出してくれるため、無料の共起語ツールでは気づかなかったワードを拾える可能性が高くなっています。
検索ユーザーの意図をより深堀してコンテンツに独自性を出すのに有効活用できるツールといえます。
<網羅性の優れたSEOツールをチェックする>
共起語をコンテンツSEOに活かす方法
どれだけ優秀なツールを使っていたとしても、調査結果をどのようにコンテンツSEOに活かす方法を知らないと宝の持ち腐れになってしまいます。
ただ、現時点で活用方法を知らなくても全く問題ありません。
なぜなら、今からこの記事で活用方法を学べばいいからです。一緒に共起語の上手な活用方法を確認していきましょう。
共起語の活用方法
- 各見出しで書く内容のヒントとして活かす
- 順位が上がらない記事のリライトに活用する
-各見出しで書く内容のヒントとして活かす
共起語調べて結果を闇雲に記事に入れても質の高いコンテンツとはいえません。そこでおすすめしたいのが「書く見出しで書く内容のヒントとして使う」という方法です。
記事構成を作った後にどの見出しに何を書こうかな…と迷ってしまった経験はありませんか?
抽出した共起語と見出しを照らし合わせて、「この見出しにはこの共起語を入れる」とメモを残しておけば悩む時間を短縮できますし、より高品質の記事に仕上げることができます。
-順位が上がらない記事のリライトに活用する
共起語は新規コンテンツだけでなく、既存コンテンツのリライトにも活用できます。
特に、サイト運営やコンテンツ制作をしていると「この記事の順位がなかなか上がらないんだよな…」と悩むこともあると思います。
そんなときは、一度上位表示させたいキーワードの共起語を調べてみましょう。そして、自分のコンテンツに足りていない共起語がある場合には加筆リライトするのがおすすめ。
以上が共起語のおすすめ活用方法になります。ただし、共起語に頼りすぎてしまうのは禁物ですよ。
共起語を使う際の注意点
今回は、共起語を使う際の注意点を紹介します。
注意点をしらないまま共起語の誤った使い方をしていると、高品質なコンテンツどころか思うように順位が上がらない原因にもなりかねないのでしっかり確認しておきましょう。
共起語を使う際の注意点
- 不自然な文脈になるのはNG
- あくまで「ユーザーの悩みを解決すること」が最優先
-不自然な文脈になるのはNG
共起語はたくさん使えばいいというものではありません。ひと昔前のSEOでは共起語を多く含む記事が評価されやすいと言われていましたが、現在は「適切に自然な文脈」で使わないと逆効果です。
ですから、共起語を入れるのが最優先ではなく、自然な文脈で共起語を使うことを意識しながらコンテンツを作るようにしましょう。
-あくまで「ユーザーの悩みを解決すること」が最優先
共起語をコンテンツ内に入れることは「手段」であって、「目的」ではありません。コンテンツSEOの1番の目的は「ユーザーの悩みを解決する記事を作ること」のはずです。
ですから、共起語ばかりに意識が行ってしまい「ユーザーの悩みに答えていない記事」になってしまわぬよう注意が必要です。
共起語だけでは足りない!SEOツールは機能の網羅性で選ぼう
今回は、SE0対策に欠かせない共起語について解説してきました。もちろん、共起語を自分のコンテンツに取り入れることでSEOに強い記事をつくることができます。
しかし、SEO対策で重要なのは共起語だけではありません。サジェストキーワードや検索ボリュームの測定、競合調査など多角的な分析が必要になります。
ですから、SEO施策を成功するためには「SEO分析全般に長けたツール」が必要になります。
おすすめツールでも紹介したtami-coであれば、共起語、競合調査、検索ボリュームなどなどSEO対策に必要な要素を幅広く調査できます。
まずはトライアルでtami-coの有用性を体験してみてはいかがでしょうか。