【FPが選ぶ】火災保険おすすめ人気ランキング!戸建て・マンションの価格比較

2021年9月15日

【FPが選ぶ】火災保険おすすめ人気ランキング!戸建て・マンションの価格比較

火災保険とは、住まいが火災などの被害に遭った際に補償する損害保険です。名前の通り火災の被害はもちろんですが、ほかにも風災、水災、水漏れ、盗難など、幅広いエリアの「まさか」の場面で役に立つものです。
頼りになる存在の火災保険ですが、各社の補償内容が一律に比べにくく、どう選んだらいいのか迷う方が多いでしょう。そこで、火災保険の選び方とともに、各社の保険料や補償内容を徹底比較し、戸建て・マンション別のおすすめランキングをご紹介します。
気になる保険料を安くするコツや、疑問・質問にもお答えします。納得のいく火災保険選びの一助になれば幸いです。

火災保険の料金相場

皆さんは、火災保険にいくら払っていますか? 保険料の相場を知りたいと思っても、補償の内容や条件で大きく変わってくるため、中々つかみにくいですね。そこで、ある程度条件を統一して、種類別に各社の保険料を比較し、目安を表にしました。
戸建てとマンションの火災保険料では、圧倒的にマンションの方が低額です。賃貸物件の火災保険は、家財(家具など)の補償と賠償保険などの特約が付いています。
マンションの場合は保険料に差がつきにくいものの、戸建ては保険商品ごとの開きが大きいことが分かります。また、戸建ては住宅の構造、築年数、地域などの条件次第でも各社の保険料設定が違ってきます。
保険料の相場観を持ちつつ、どんな補償にいくらかけるかなど我が家の優先順位を決めていきましょう。

保険対象 保険種類 保険期間 保険料相場
分譲 マンション 新築 火災、風災 10年 2~3万円台
中古 火災、風災 10年 3~4万円台
戸建て 新築 火災、風災、水災 10年 14~17万円台
中古 火災、風災、水災 10年 18~24万円台
賃貸 賃借人向け総合 2年 1~2万円

[前提条件]

建物補償のみ(家財保険地震保険除く)

+ 戸建て

建物所在地:東京都 / 建物保険金額:1500万円 / 建物面積:100㎡ / 専用住宅
/ 中古の場合:築10年

+ マンション

建物所在地:東京都 / 建物保険金額:1200万円

+ 賃貸

建物所在地:東京都 / 家財保険金額:200万円

火災保険の選び方

火災保険を選ぶときのポイントは、備えたいリスクがしっかりカバーされるものにすることです。「補償範囲の選び方」「保険金額の決め方」が特に大事です。お住まいの立地によって備えたいリスクはさまざま予算だけでなく、お住まいの地域や環境に合っているかしっかり検討しましょう。
ポイントをおさえて必要な補償に絞ることで過不足のない補償内容にすることができ、保険料の節約にもなります

2つのポイント 概要
1. 補償範囲の選び方 地域性を考慮して必要な補償を選択
2. 保険金額の決め方 評価額や家族構成から算出する。自己負担額を想定して検討

では、2つのポイントに沿って、具体的な選び方を見ていきましょう。

1. 補償範囲の選び方

まずは保険をかける対象を選びます。賃貸であれば「家財のみ」になりますが、持ち家であれば「建物と家財の両方」にする方が安心です。
補償範囲(補償を受ける損害の種類・範囲)は、お住まいの地域や地形に照らし合わせて必要性が高いものを選びます。検討の際には、お住まいの自治体が公表しているハザードマップを必ず確認しましょう
火災保険は一般に、ベースとなる「基本補償」と「オプション補償」とに分けられます。火災リスクの補償が「基本補償」となっていることが多く、「オプション補償」が自由にカスタマイズできるものもあれば、パッケージタイプでセットでないと加入できないものもあります。外したい補償があったり、コストにこだわりたい場合はカスタマイズできる商品にします。

補償範囲 補償内容
基本補償 火災 失火やもらい火などによる火災の損害
落雷 落雷による火災や電化製品などの損害
破裂・爆発 ガス漏れなどによる破裂・爆発の損害
オプション補償 風災・ひょう災・雪災 風災(台風など)・雹(ひょう)災・雪災(豪雪、雪崩など)の損害
・洪水を除く
水災 台風や豪雨などによる洪水・高潮・土砂崩れの損害
建物外部からの物体の落下・飛来・衝突 自動車の衝突などによる損害
漏水などによる水濡れ 上階からの水漏れや、給排水設備の事故で水浸しになるなどの水漏れによる損害
騒擾(そうじょう)・集団行動などに伴う暴力行為 集団行動などに伴い物件がこわされるなど、暴力・破壊行為による損害
盗難による盗取・損傷・汚損 盗難による盗取(とうしゅ)や損傷・汚損などの損害
不測かつ突発的な事故(破損・汚損) 家の内部で起こる破損事故。誤って壊したなど、偶然な事故による損害

特に水災補償をつけるか外すかは、ハザードマップを活用したうえで、想定される被害や損害額を想像しながら考えましょう。たとえばマンションの高層階や、戸建てでも山や崖・河川・海から遠い、高台にあるなどの場合は水災の必要性は低いと言えます。一方、近年は台風や豪雨など大きな自然災害が毎年のように続いており、地球温暖化の影響が示唆されています。 迷うのであればつけておく方が安心です。

保険金額の決め方

保険金額とは、損害が生じた場合に支払われる保険金の「限度額」です。保険金額は、万一全損した場合でも同程度の建物や家財を再建築・取得できる金額(再調達価額)ちょうどに設定するのが基本です。
実際に保険金が支払われるときは、契約時の「保険金額」を限度として、各保険会社が損害の程度により算出した金額になります。つまり再調達価額を上回って保険金額を設定しても、保険金は増額されず、その分の保険料は無駄になってしまいます。
反対に保険金額を減らすことは問題なくできる保険会社が多いです。万一全損になって、立て直しや買い替えになったときに、以前と同等のものにしたいのか、以前よりグレードを下げてもいいのか、ご自分の価値観に合わせて設定しましょう。

【建物の保険金額の決め方】

再調達価額 概要
戸建て 新築 建築費がわかる =建築費 土地代・諸費用を除く
中古 建築年と新築時の建築費がわかる =新築時の建築費 × 建築費倍率(※1) 物価変動率を考慮
建築年と新築時の建築費がわからない =新築費単価(※2) × 延床面積 ±30%の範囲で評価を調整
マンション 新築・中古 =建築費単価(※3) × 延床面積 土地代・共用部代金を除く

※1) 新築時点から現在(評価する時点)までの価格変動率
※2、3) 建物の構造や所在地を考慮に入れた1㎡あたりの標準的な単価

難しそうに見えますが、再調達価額は、保険会社のホームページなどで試算することができます。ネット見積もりに必要事項を入力していくと、正しい補償額を算出してくれます。

【家財の保険金額の決め方】
保険会社のホームページやパンフレットには、家族構成・年齢・住まいの広さなどによる家財の保険金額の目安が記載されています(家財簡易評価表)。
家財保険の保険金額は、こういった目安を参考にしたうえで、自宅の生活用品の購入額をざっと計算してみて、任意に設定します。

最安値の火災保険を探す方法

最安値の火災保険を探すには、やはり複数の保険会社の見積もりをとる必要があります。見積もりには個人情報・住宅情報の入力が必要。そこでサイト上で一度に入力することができる「一括見積もりサービス」を利用してみましょう。手軽に複数社の見積もりを送ってもらえます。見積もりは、各サービスの提携代理店から郵送され、やりとりする場合も提携代理店のスタッフと行います。

一括見積サービスの一例をご紹介します。

「住宅本舗」
火災保険に特化した見積サービスで、最大16社が対象です。情報の入力がしやすいほか、耐震等級の入力もできるので、より正確な見積もりがとれます。入力途中で補償金額の目安が見れるのも便利です。入力時に取り外しを選択できるのは、水災と破損・汚損のみになります。

火災保険は、スーパーマーケットの「10gあたり○○円」のような、明確に比較できる指標がないのでやっかいですね。
なるべく条件を揃えたプランで保険料を比べてみます。また、格安の見積もりがあった場合、他社に比べて支払要件がきびしくないかなどもチェックしましょう。

戸建ての火災保険おすすめランキング

では、実際の火災保険ではどの商品がおすすめでしょうか?戸建ての保険を、保険料から事業の健全性まで、26項目で比較し、7位までランキング形式でご紹介します。

順位 保険名 年間
保険料
カスタマイズ性 健全性 費用
保険
簡便性 割安性 付帯
サービス
独自性
住自在
日新火災海上保険
10,965円 7 3 2 7 7 6 5
THすまいの保険
損保ジャパン
16,692円 5 6 6 5 1 5 6
トータルアシスト
東京海上日動
14,656円 3 7 5 3 3 4 3
GKすまいの保険
三井住友海上
15,544円 4 5 4 4 4 4 3
ホームアシスト
楽天損保
13,190円 6 1 7 7 5 7 7
タフ・すまいの保険
あいおいニッセイ同和損保
16,067円 3 4 4 4 2 5 5
7 セコム安心マイホーム保険
セコム損保
14,120円 2 2 2 6 6 7 5

※数字は最良7~1のスコア

+ ランキングの基準・条件

・年間保険料:モデルプランの1年間の保険料
・物件モデル(所在地東京都 / 建物補償額1500万円 / 面積:100㎡ / 物件:新築専用住宅、非耐火木造)
・モデルプラン(補償範囲:火災・風災・水災、選択できない場合は近い最安プラン / 建物のみ、家財保険・地震保険なし / その他自動付帯のみ / 契約10年間 / 長期一括払い)
・カスタマイズ性:プラン選択形式か自由選択か、補償範囲の選択性
・健全性:ソルベンシーマージン比率、売上げ高順位、支払実績順位
・費用保険:自動付帯費用の充実度、種類、補償比率
・簡便性:わかりやすさ、インターネット見積可否、WEB契約の可否
・割安性:10年契約の可否、割引制度、保険金額設定範囲、免責設定
・付帯サービス:自動付帯サービスの充実度、種類、便利性
・独自性:独自基準、オリジナリティ

1位 住自在(じゆうじざい)

日新火災は東京海上グループの子会社であり、この商品は住宅ローン利用者向け、インターネット申込み可能な商品です。特に簡便性、割安性で高得点でした。
補償範囲のカスタマイズ性が高く、わかりやすさも追及した商品設計が特徴です。違いの分かりにくい費用保険も、ほぼ「事故時諸費用補償」に絞ってあり、わかりやすく利用者本位の内容になっています。

こんな方におすすめ

  • 割安な保険料にこだわりたい人
  • 大きな損害に対する補償がシンプルにあればよい人
  • お住まいが新築または築浅の人
  • 水災補償を重視していない人

<基本情報>

会社名 日新火災海上保険
プラン名
年間保険料 10,965円

保険料

モデルプランの保険料は10,965円で、今回の検証の中では最安値になりました。補償範囲を絞りやすくし、支払要件に多少制約を設けることで、トップレベルの割安保険料を実現しています。築年数が20年未満の場合、「新築・築浅割引」が適用され、より有利になっています。

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補償内容

火災、落雷、破裂・爆発以外自由に組み合わせることができる自由設計型です。補償内容をニーズに合わせて絞れる一方で、自動的に適用される特約が充実しています。家財保険をセットすると、「動物特約」、「植物特約」がついていて、事故の7日以内の死亡・枯死に保険金が支払われます。
自動付帯サービスは「すまいのサポート24」があり、水回りやカギのトラブルのほか、エアコンや給湯器の不具合、ハチの巣駆除も対象で幅広くなっています。

支払い要件

水災補償の支払要件は、損害割合が30%未満のときに限り、実際の損害額でなく定率の支払いになります。15%の損害に対して10%の支払い、などです。30%以上の損害は実際の損害額が補償されます。
また「事故時諸費用補償特約」は、保険金が支払われる場合に上乗せされるものですが、水災事故は対象外です。水災補償が若干手薄と言えます。
一方、同特約は、損害が70%以上になった場合は、建替え費用として更に10%上乗せされますが、こちらも水災は対象外です。

総合評価

保険料を抑えたい人、水災補償は外すつもりの人には一番の選択肢になります。東京海上グループのネームバリューもあります。
一方、支払要件に少々厳しい面がありますが、大きな損害には十分な補償を確保しつつ、同時に割安な保険料を実現させるためと言えるでしょう。シンプルな補償を、割安に自分の好きなように組みたい方にはピッタリな保険でしょう。

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2位 THEすまいの保険

保険料の安さを売りにしておらず、いざというときにしっかり保険金を受け取ってもらうという姿勢です。保険料以外は総じて高得点でした。オプションですが、太陽光発電の売電収入補償など、独自な補償もみられます。費用保険を絞り、修理に付随する多様な費用を損害保険金に含めて支払うことにし、より分かりやすく、充実した補償になるよう改定を進めています。

こんな方におすすめ

  • 大規模災害中心に、幅広くしっかり補償を受けたい人
  • 保険料よりも補償の充実度を重視する人
  • 地震保険の補償を増やしたい人
  • 太陽光発電の売電収入に補償をつけたい人

<基本情報>

会社名 損保ジャパン
プラン名 エコノミープラン
年間保険料 16,692円

保険料

モデルプランの保険料は16,692円と割高な方で、HPやパンフレットでもおトクさは感じられません。HP上でインターネット見積りができますが、細かい設定はできず、あまり使い勝手はよくありません。

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補償内容

補償内容は、自由設計ではなくプランを選ぶスタイルですが、6プランと多いので比較的自由度は高いです。しかし補償範囲を絞ったプランは、自己負担額(免責金額)を3万円以上に設定する必要がありますので要注意です。
2021年の改定で、復旧に付随して発生する費用や不在時の宅配物への補償など、情勢に合わせて補償範囲を改定しています。地震の補償を100%に上げられる特約など、特約も充実しています。

支払い要件

盗難補償を付けた場合の現金への補償は、1回20万円までと限定的です。ほかには特に厳しい要素はみられません。全体的には、損害保険金の支払限度額が保険金額の2倍に改定され、より手厚い補償が受けられそうです。

総合評価

近年の大規模災害時の請求実態に合わせて改定を進めていて、定率の費用保険として支払うよりも総じて補償が手厚くなるようです。保険料水準は下げず、より充実した補償にする方向性です。パンフレットの情報もぎっしりで、自分でカスタマイズするより代理店とともに考えたい方向けとも言えるでしょう

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3位 トータルアシスト住まいの保険

国内最大手損保会社の火災保険で、独自性は低いものの信頼性は高く、2020年度の保険料収入は3,000億円を超えています。補償範囲を自由に選べないプラン方式ですが、風災や水災に補償額を抑える方式も用意しており、さまざまなニーズに応える商品設計です。基本的には、保険料を抑えるより充実させたい人向けと言えるでしょう。

こんな方におすすめ

  • コストにこだわるよりも、いざ事故が起きたときに手厚い補償を得たい人
  • 細かいオプションなどよりも、大きな事故にしっかり補償を受けたい人
  • 保険会社の規模・信頼性を重視する人

<基本情報>

会社名 東京海上日動火災保険株式会社
プラン名 トータルアシスト住まいの保険
年間保険料 14,656円

保険料

モデルプランの保険料は14,656円と、割安レベルでしたが、すまいのトラブルサービスや多くの費用保険は自動付帯ではなく、充実した補償内容にするともっと高額になるでしょう。

補償内容

水災補償は必須で、破損・汚損のみ選択できます。カギや水回りのトラブルのサービスは、オプションの「住まいの選べるアシスト特約」に加入しないとついてきません。日常のサービスは平均的なプランより手薄な印象です。一方、仮修理費など修理に密接にかかわる費用は、損害保険金に含めて支払われます。仮住まい費用は含まれませんが、保険金額の2倍まで補償されるとあり、大規模災害時には有利かもしれません。

支払い要件

あえて設定しない限り特に厳しい支払要件はありません。家財の盗難補償を付けた場合、預金通帳やキャッシュカードの補償上限は500万円と手厚くなっています。

総合評価

基本的に手厚い補償内容に、補償を絞る特約も、充実させる特約もそれぞれ多数あり、自分で設計するのは中々大変そうです。ミニマムな補償を求めるより、サービス体制や企業規模を重視する人に向く会社と言えるでしょう。

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3位 GKすまいの保険

保険料は中位クラス、各評価項目も全体的に平均点で、もれのない商品設計です。トータルアシストと同様に、風災や水災に補償額を抑える特約も選択可能にして、そのうえで風災や水災は外せないプランになっています。
プランによっては「親族連絡先制度」など、独自のサービスを提供しています。また、「暮らしのQQ隊」というトイレの詰まりの修理やカギあけなどのサービスもあります。

こんな方におすすめ

  • コストと補償内容のバランスの良い商品を求める人
  • 多くのオプションから選びたい方
  • 物体飛来(自動車の飛び込みなど)や騒じょう(集団行動に伴う破壊など)は重視しない人

<基本情報>

会社名 三井住友海上
プラン名 セレクトプラン
年間保険料 15,544円

保険料

モデルプランの保険料は15,544円で中位クラスでした。シンプルな補償内容にすれば、比較的割安な保険料になります。

補償内容

基本補償は破損・汚損ありなし2プランから選択します。「盗難と水漏れ」の補償には「物体飛来や騒じょう」の補償は含まれません。これらはセットの補償になっていることが一般的で、外せるほうが珍しくなっています。
全体的に補償範囲を絞れる一方、絞ったプランにはくらしのサービスがセットされません。
特約は保障の拡充をするものが豊富です。仮住まいや仮修理など、いわゆる修理に付随する費用の補償はオプションの費用保険になっている点が残念と言えます。

支払い要件

「水災支払限度額特約」をつけると、水災で全焼・全壊したときに、保険金額の30%しか保証されません。保険料を抑えたい場合でも、大規模な損害にはしっかり備えるべきなので選択には要注意です。

総合評価

「物体飛来や騒じょう」の補償はついていないので、重視しない人向けと言えます。補償を充実させたければオプションも豊富に用意されているので、補償を絞るより、まんべんなく補償をつけたい人に向く商品設計です。

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5位 ホームアシスト

楽天グループらしい独自性のある商品設計です。費用保険の内容や付帯サービスにオリジナリティが見られ、よくあるタイプより細かいところで手厚くなっています。また、これまで全国一律だった水災保険料を、業界で初めて「国土交通省のハザードマップ」に基づき細分化しています。水災リスクが低い地域であれば、割安に加入できる可能性が高いです。 ホームページの見やすさ、インターネット見積の使いやすさもよく、オンライン契約も全てWeb上で完結できます。

こんな方におすすめ

  • 補償範囲を絞って、保険料を抑えたい人
  • 費用保険や付帯サービスの内容を重視する人
  • 水災リスク別料率で、水災補償が安くなる可能性のある人
  • 楽天ポイントを貯めたい人

<基本情報>

会社名 楽天損保
プラン名 フリープラン
年間保険料 13,190円

保険料

モデルプランの保険料は、1年あたり13,190円で割安です。
水災リスク別料率採用で、水災保険料は地域により約4万円の差がつく場合があります。(楽天損保HPより)
水災保険料は全体的に上昇傾向なので、割安になる方は利用するとよいでしょう。インターネットから契約をすると、10%OFFになります。

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補償内容

火災・風災以外は基本取り外し可能で、補償内容を絞ったスリムなプランにすることができます。自動付帯される費用保険には「緊急時仮住まい費用」があり、ペットの分も補償されます。また、自動付帯されるサービスは「ハウスアシスタンスサービス」があり、水回りやカギのトラブルのほか、エアコンや給湯器の不具合も対象です。

支払い要件

支払要件は特に厳しい設定はなく、標準レベルと思われます。

総合評価

自分に合った補償内容にカスタマイズしたい人には、有力な選択肢です。また、割安性、補償内容のわかりやすさと充実度を両立させた内容なので、多くの方に向く商品です。事業規模がランキングの中で最小であるものの、各項目総じて高評価でした。

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マンションの火災保険おすすめランキング

マンションの場合は、水災補償の代わりに水濡れ補償をつけたプランで比較しました。戸建てのランキングに重なる商品が多いものの、保険料の安さは三井住友海上が1位になりました。
鉄筋・鉄骨構造のマンションは火災保険料率が安いので、不安があればより充実の補償プランにするとよいでしょう。
<比較表>

順位 保険名 年間保険料
(10年)
カスタマイズ性 健全性 費用
保険
簡便性 割安性 付帯サービス 独自性
GKすまいの保険
三井住友海上
20,040円 4 5 4 4 7 4 3
住自在
日新火災海上保険
21,100円 7 3 2 7 6 6 5
THすまいの保険
損保ジャパン
26,760円 5 6 6 5 2 5 6
タフ・すまいの保険
あいおいニッセイ同和損保
23,730円 3 4 4 4 3 5 5
ホームアシスト
楽天損保
21,510円 6 1 7 7 4 7 7
トータルアシスト
東京海上日動
28,790円 3 7 5 3 1 4 3
セコム安心マイホーム保険
セコム損保
23,060円 2 2 2 6 5 7 5

+ ランキングの基準・条件

・年間保険料:モデルプランの10年間の保険料
物件モデル(所在地東京都 / 建物補償額1000万円 / 物件:新築マンション)
モデルプラン(補償範囲:火災、風災、盗難・水ぬれ 、選択できない場合は近い最安プラン / 建物のみ、家財保険・地震保険なし / その他自動付帯のみ / 契約10年間 / 長期一括払い)
・カスタマイズ性:プラン選択形式か自由選択か、補償範囲の選択性
・健全性:ソルベンシーマージン比率、売上げ高順位、支払実績順位
・費用保険:自動付帯費用の充実度、種類、補償比率
・簡便性:わかりやすさ、インターネット見積可否、WEB契約の可否

1位 GKすまいの保険

マンション向けは柔軟な商品設計で、保険料が最安レベルです。各評価項目も全体的に平均点で、もれのない商品設計です。「バルコニー等専用使用部分修繕費用特約」も、マンション向けに自動付帯され、バルコニーの修繕費用の実費が補償されます。プランは限られますが、「親族連絡先制度」など、独自のサービスを提供しています。

こんな方におすすめ

  • 割安な保険料にこだわりたい人
  • 物体飛来(自動車の飛び込みなど)や騒じょう(集団行動に伴う破壊など)を外してもいい人
  • 保険会社の規模・信頼性を重視する人

<基本情報>

会社名 三井住友海上
プラン名 セレクトプラン
年間保険料 20,040円

保険料

モデルプランの保険料は20,040円で最安になりました。地域的に不安がなければオプションの必要性も低いでしょう

補償内容

「盗難と水漏れ」の補償には「物体飛来や騒じょう」の補償は含まれません。セットの補償になっていることが一般的ですが、特にマンションでは必要性が低いと思われるので、外せることはメリットと言えます。補償範囲を絞れる一方、絞ったプランにはくらしのサービスがセットされません。仮住まいや仮修理など、いわゆる修理に付随する費用の補償は自動付帯ではなく、オプションです。

支払い要件

特に厳しい内容はみられず、標準的です。

総合評価

大手の安心感と割安な保険料が両立された商品です。「物体飛来や騒じょう」の補償はついていないので、重視しない人向けと言えます。基本は割安で、補償を充実させたければオプションも豊富に用意されているので、多くの方に向いている商品設計になっています。

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2位 住自在(じゆうじざい)

マンションでも最安レベルの保険料で、2位になりました。補償範囲のカスタマイズ性が高く、わかりやすさを追究した商品設計が特徴です。違いのわかりにくい費用保険も、ほぼ「事故時諸費用補償」に絞ってあり、理解しやすい内容になっています

こんな方におすすめ

  • 割安な保険料にこだわりたい人
  • 大きな損害に対する補償がシンプルにあれば良い人
  • お住まいが新築または築浅の人

<基本情報>

会社名 日新火災海上保険
プラン名
年間保険料 21,100円

保険料

モデルプランの保険料は21,100円で、2位の安さです。マンション管理士による診断の結果、「S評価」であれば、建物の保険料が5%割引になります。補償範囲を絞りやすくし、支払要件を工夫することで、トップレベルの割安保険料を実現しています。築年数が20年未満の場合、「新築・築浅割引」が適用され、より有利になっています。

無料見積り

補償内容

火災以外自由に組み合わせることができる自由設計型です。補償内容をニーズに合わせて絞れる一方で、自動的に適用される特約が充実しています。家財保険をセットすると、「動物特約」、「植物特約」がついていて、事故の7日以内の死亡・枯死に保険金が支払われます。
自動付帯サービスは「すまいのサポート24」があり、水回りやカギのトラブルのほか、エアコンや給湯器の不具合、ハチの巣駆除も対象で幅広いサポートが受けられます。

支払い要件

水災補償の支払要件はが若干厳しいですが、そのほかには特に目立ったものは見られません。

総合評価

保険料を抑えたい人、水災補償は外すつもりの人には一番の選択肢になります。東京海上グループのネームバリューもあります。
一方、支払要件に少々厳しい面がありますが、大きな損害には十分な補償を確保しつつ、同時に割安な保険料を実現させるためと言えるでしょう。シンプルな補償を、割安に自分の好きなように組みたい方にはピッタリな保険でしょう。

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2位 THEすまいの保険

保険料は、マンション補償も比較的割高ですが、保険料以外は総じて高得点でした。いざというときにしっかり保険金を受け取ってもらうという姿勢です。費用保険を絞り、修理に付随する多様な費用を損害保険金に含めて支払うことにし、よりわかりやすく、充実した補償になるよう改定を進めています。

こんな方におすすめ

  • 大規模災害中心に、幅広くしっかり補償を受けたい人
  • 保険料よりも補償の充実度を重視する人
  • バランスの良い補償をつけたい人

<基本情報>

会社名 損保ジャパン
プラン名 エコノミープラン
年間保険料 26,760円

保険料

モデルプランの保険料は割高な方で、HPやパンフレットでもおトクさは訴えられていません。HP上でインターネット見積りができますが、細かい設定はあまりできません。

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補償内容

補償内容は、自由設計ではなくプランを選ぶスタイルですが、6プランと多いので比較的自由度は高いです。しかし補償範囲を絞ったプランは、自己負担額(免責金額)を3万円以上に設定する必要がありますので要注意です。
2021年には、災害時の仮修理や原因調査、仮住まいの費用などもまとめて損害保険金として支払うと改定しています。近年の大規模災害時の請求実態に合わせての改定で、定率の費用保険として支払うよりも、総じて補償が手厚くなるようです。

支払い要件

盗難補償を付けた場合の現金への補償は、1回20万円までと限定的です。ほかには特に厳しい要素はみられません。全体的には、損害保険金の支払限度額が保険金額の2倍に改定され、より手厚い補償が受けられそうです。

総合評価

復旧に付随して発生する費用や不在時の宅配物への補償など、情勢に合わせて補償範囲を改定しています。保険料が高額になっても補償の充実を求める人向けの保険会社と言えるでしょう。特約の種類も多く、パンフレットも情報がぎっしりなので、自分でカスタマイズするより代理店とともに考えたい方向けとも言えるでしょう。

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4位タフ・すまいの保険

基本的に、同じMS&ADグループの、「GKすまいの保険」(三井住友海上)によく似た商品設計です。「盗難と水漏れ」の補償には「物体飛来や騒じょう」の補償は含まれません。
両商品の違いは、災害時の修理に付随する費用の補償「災害緊急費用特約」と、「事故時諸費用特約」がオプションか自動付帯かの違いで、ほぼ同様の内容です。

こんな方におすすめ

  • 広めに補償を備えたい人
  • 物体飛来(自動車の飛び込みなど)や騒じょう(集団行動に伴う破壊など)を重視していない人
  • 保険会社の規模・信頼性を重視する人

<基本情報>

会社名 あいおいニッセイ同和損保
プラン名 セレクトプラン
年間保険料 23,730円

保険料

標準レベルの保険料で広くカバーされています。

補償内容

費用保険の種類が多い上、自動付帯もしくはオプションか、また、自動付帯だが支払い割合が変更可、など設定がわかりにくく、他社との比較がし難くなっています。基本的には自動付帯の内容で幅広くカバーされています。提供されるくらしのサービスは、カギや水回りのトラブル対応のほか、法律や税務の電話相談も提供しています。

支払い要件

特に厳しい内容はみられませんでした。盗難補償は、現金30万円、通帳類300万円までと、比較的手厚い補償になっています。

総合評価

特に欠点はなく標準的な内容です。安心感のある定番のパッケージ補償を求めている人向けといえるでしょう。パンフレットの記載が細かいので、代理店の方にしっかり説明してもらい検討しましょう。

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5位 ホームアシスト

楽天グループらしい独自性のある商品設計です。マンション部門でも5位になりました。費用保険の内容や付帯サービスにオリジナリティが見られ、よく見られるタイプより細かいところで手厚くなっています。また、これまで全国一律だった水災保険料を、業界で初めて「国土交通省のハザードマップ」に基づき細分化しています。水災リスクが低い地域であれば、割安に加入できる可能性が高いです。 ホームページの見やすさ、インターネット見積の使いやすさもよく、オンライン契約も全てWeb上で完結できます。

こんな方におすすめ

  • 補償範囲を絞って、保険料を抑えたい人
  • 費用保険や付帯サービスの内容を重視する人
  • 楽天ポイントを貯めたい人

<基本情報>

会社名 楽天損保
プラン名 フリープラン
年間保険料 21,510円

保険料

モデルプランの保険料は、21,510円で、安めです。

無料見積り

補償内容

火災・風災以外は基本取り外し可能で、補償内容を絞ったスリムなプランにすることができます。費用保険には「緊急時仮住まい費用」があり、ペットの分も補償されます。自動付帯されるサービスは「ハウスアシスタンスサービス」があり、水回りやカギのトラブルのほか、エアコンや給湯器の不具合も対象です。

支払い要件

支払要件は特に厳しい設定はなく、標準レベルと思われます。

総合評価

自分に合った補償内容にカスタマイズしたい人には、有力な選択肢です。ただ、水災リスクの高い地区にお住まいの方は保険料が割高になるので要注意です。
割安性、補償内容のわかりやすさと充実度を両立させた内容なので、多くの方に向いている商品です。

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保険会社の売上ランキング

国内火災保険の売り上げは、東京海上グループ(東京海上日動、日新火災海上保険)、MS&ADインシュアランス グループ(三井住友海上、あいおいニッセイ同和損保)、損保ジャパンの3社が優勢で、国内三大損保と呼ばれています。信頼性があり、住宅取得時に不動産会社や銀行から提案されることも多い会社です。以下の中堅どころとは10倍近い差がついています。

順位 会社名 売上(億円)
1 東京海上日動 3532.4
2 損保ジャパン 3063.8
3 三井住友海上 2333.0
4 あいおいニッセイ同和損保 2077.0
5 日新火災海上保険 232.5
6 セコム損保 187.7
7 AIG損保 148.6
楽天損保 2.7

※2020年度の火災部門の正味収入保険料を売上げとして作成

火災保険の支払い実績ランキング

支払い実績ランキングは、基本的には売上げランキングとほぼ同じですが、多少順位が入れ替わっています。各社の強みのある地域が違うこと、それに伴って支払いの多かった災害の種類が違うこと、支払要件が違うことなどが影響しています。

順位 会社名 支払(億円)
1 損保ジャパン 2143.8
2 東京海上日動 2103.3
3 三井住友海上 1437.0
4 あいおいニッセイ同和損保 1306.0
5 AIG損保 180.4
6 日新火災海上保険 161.1
セコム損保 138.4
楽天損保 45.7

※2020年度の火災部門の正味支払保険金を支払い実績として作成

火災保険を安くする方法

火災保険の保険料を安くする方法は以下の3つです。

補償内容を絞り込んで限定する

補償範囲を絞り込むことが、保険料を安くするうえで最も効果があります。ハザードマップを確認して慎重に検討する必要がありますが、必要性の低い補償を外すことができれば、大きく保険料が下がる可能性があります。保険会社によって多少ちがいますが、たとえば水災を外すことができると、30~40%近く保険料が下がります。
更に、小さな損害には自費で対処して保険金支払いを受けないようにすれば、その分更に保険料が抑えられます。とにかく安くしたい場合は、免責金額を設定したり、軽微な損害のときは保険金の支払い割合を限定するような特約をつけることも選択肢になります。

保険料をまとめて一括払いをする

火災保険の保険料は、長期契約の一括払いをすることでも大幅に安くすることができます。2015年10月以降、火災保険の長期契約は最長10年です。10年契約にすると、1年契約に比べて10~15%割り引かれます。
たとえば、戸建てランキングの1位だった日新火災海上保険のプランの場合、1年契約は12,150円、10年一括払いをした場合の1年あたりの金額は、10,965円になり、約10%安くなっています。
また、近年保険料の値上げが相次いでいますが、契約期間中に保険料が値上げされても、保険期間中は適用されずに済みます。
ただ、新築や築浅でないと10年契約ができない保険会社も多いです。新築や築浅の建物に割引制度を設けている例も多いので、中古住宅の場合は築年数によって有利な保険会社が変わってきます。
(2022年には保険期間が最長5年に短縮される見通しです。)

定期的に見直しする

そのほかの対策としては、より良い保険内容に見直ししたり、保険料の値上げに上手に対応することです。
保険内容の見直しとして、できれば3年に一度程度、補償内容・保険金額などを確認しましょう。現状に合っているかの確認と共に、最新情報もチェックしたいものです。
また、保険料の値上げのニュースを見たら、契約期間の満了を待たずに、値上げ前の保険料で新たに長期契約した場合と、そのまま続けた場合とを比較してみましょう。保険料が節約できるようなら、加入し直します。
火災保険は保険期間の途中で解約しても、残った期間の分の保険料が返ってくるので見直ししやすくなっています。

火災保険でよくある疑問・質問

火災保険を一度使うとどうなる?

火災保険は、保険期間中であれば、何度でも保険金を請求できます。自動車保険のように、保険を使うと保険料が上がるようなこともありません。同じ契約であれば、一度も使わなかった人も、複数回保険金を受け取った人も、同じ保険料です。契約が終了するのは、1回の支払いが保険金の80%を超えた場合です。80%を超える損害は全損とされ、保険の対象がなくなったとみなされるので、火災保険の契約も終了します。「全損」とは、保険の対象が完全に滅失した場合や、修理に関する費用が再調達価額または時価額を超えるような場合のことをいいます。

保険期間10年の一括払いがなくなるって本当?

火災保険の最長契約期間・10年が、2022年度下期にも5年に短縮される見通しで、「10年一括払い」はなくなる方向です。「5年一括払い」が最も割安な支払い方法になり、その分割引率は下がります。
これは、近年の自然災害の増加で、損害保険各社の火災保険の収支が悪化しているための改定です。契約期間を短縮することで、保険料に直近の自然災害の状況を反映しやすくする意図ですが、私たち契約者にとっては負担増となります。

掛け捨てと積立どちらがお得なの?

火災保険は掛け捨てタイプが一般的ですが、積立型もあります。積立て型は、満期まで保険料を支払い続けると満期返戻金が受け取れるというものです。ただし、万一全損の被害に遭って保険金を受け取り保険が終了した場合は、満期返戻金は受け取れません。
つまり積立て型の高い保険料でも、掛け捨ての安い保険料でも補償としては同じです。補償のために契約するのであれば、掛け捨てがいいでしょう。
満期返戻金が受け取れる場合でも特にお得とは言えず、補償を見直しやすくするためにも掛け捨て型の利用をおすすめします。

火災保険の給付金申請は簡単に自分でできる?

いざ被害に遭ったときの保険金の申請は、それほど難しく考えなくとも大丈夫です。補償内容についてなど、あまり知識がなければ手間も時間もかかるかもしれませんが、基本的に契約者本人が申請できるよう想定されています。

申請時に気を付けるポイント

  • 被害に気づいたときに状況を記録、写真と動画にとっておく
  • 最初に保険会社に連絡をする
  • 修理は保険会社の了承を得てからとりかかる
  • 修理会社は保険金対応実績のある、信頼できる業者にしてもらう

単に経年劣化であれば補償されませんし、補償を付けた範囲しか補償されないことは押さえておきましょう。保険会社の査定がある場合も、修理会社に立ち会ってもらうなどのサポートが受けられればより安心です。
申請しても保険金が不払いになってしまった場合は、別の調査人に再鑑定を依頼したり、「そんぽADRセンター」に苦情・紛争解決を依頼したりすることができます。

※そんぽADRセンター:損保会社の業務に関連する苦情・紛争に対応する窓口

保険金額の目安を教えて!

2019年度に火災保険金の支払いを受けた件数は約86万件でした。事故種類別の一件当たりの保険金平均額は、
以下の表のようになっています。
「火災、破裂・爆発」「水災」は平均500万円前後と支払額が高額になりがちな一方、そのほかの保険金は高額な支払いはあまり多くないことが分かります。

事故種別 2019年度

一件当たり保険金平均額

火災、破裂・爆発 499万円
落雷 32万円
自然災害 (風災・ひょう災) 81万円
(雪災) 63万円
(水災) 537万円
その他 (水濡れ) 67万円
(水濡れ以外) 18万円

損害保険料率算出機構2020年度 火災保険・地震保険の概況より 筆者作成

まとめ

火災保険選びには多くの比較する部分があって時間もかかりますが、自分で検討せずに加入してしまうと、知らずに保険料を無駄に払ったり、いざ被害に遭ったときにこんなはずじゃなかったという事態にもなりかねません。
必ずハザードマップと合わせて補償内容を検討・確認しましょう。
保険料の負担がつらいときは、生命保険も含めて「加入している保険全体」で見直しするのも手です。健康保険もある入院などの経済的損失に比べて、住宅の大規模損害が起きた場合の経済的なダメージの方がはるかに大きいといえます。いざというときの経済的ダメージが大きいものから優先して保険をかけましょう。
近年の自然災害の頻発を鑑みて、今後も火災保険の内容の改定や、保険料の値上げが進むと思われます。定期的に見直すことで、「いつでも最適プラン」の火災保険を備えていたいものですね。

 

この記事の執筆者

えーるFPサポート
ファイナンシャル・プランナー(CFP)、1級ファイナンシャル技能士、一種証券外務員資格、住宅ローンアドバイザー、家庭科教諭
代表:早乙女 美幸
子育て中にお金の不安からFP資格を取得。 赤字家計を3ヶ月で黒字化し、投資の実践を積んで得意分野に。 金融機関、自治体勤務ののちにFPとして独立。 「家族と女性のお金の専門家」 として個別相談にて家計改善や資産作りを多数サポート。執筆のほか、広く公的機関などで家計講座講師を務める。 ビール好き、一男一女の母。

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