年々、企業にとって重要性を増してきている「コンテンツマーケティング」。
自社サービスの認知拡大、ユーザー数の増加やブランディングなど、さまざまな用途でコンテンツマーケティングは活用されています。
しかし、コンテンツマーケティングを成功させるには、「良質なコンテンツ」を生み出す必要があります。そこで、良質なコンテンツ制作の鍵を握っているのが、「コンテンツマーケティングツール」なのです。優秀なコンテンツマーケティングツールを選ぶことができれば、成果の向上や業務の効率化が期待できるでしょう。
今回は、企業のコンテンツマーケ担当の方向けに、「おすすめのコンテンツマーケティングツール」を目的別に6つ紹介します。
コンテンツマーケティングツールとは?
コンテンツマーケティングツールとは、簡単にいうと「コンテンツマーケティングを円滑に行うためのツール全般」を指します。
例えば、
- コンテンツ制作を支援するツール
- コンテンツの順位変動(検索順位)を追うツール
- コンテンツの成果確認をするツール
などもコンテンツマーケティングツールの1種です。
いざツールを導入するとなると、「費用対効果」が気になる方もいるのではないでしょうか。せっかくツールを導入したものの、「効果が全然でない」なんて事態は避けたいですよね。
そんな失敗を避けるためにも、自社/自分に合ったコンテンツマーケティングツールの選び方のポイントについて説明していきます。
自社/自分に合ったコンテンツマーケティングツールの選び方
自分や自社のニーズとマッチしたコンテンツマーケティングツールを選ぶためには、以下の手順で選定することがポイントです。
- 自分の担当タスクを洗い出し工数が掛かっているタスクを見つける
- 該当タスクをこなせるツールを探す
- 費用と削減できる工数を比較検討する
- 作業の効率化・時短につながるのであれば使用を始める
上記の手順に沿ったツール選びをすることで、「コスト負けしてしまう」「使いたい機能がない」などのミスマッチを防ぐことができます。
1.自分の担当タスクを洗い出し工数が掛かっているタスクを見つける
まずは、自分がコンテンツマーケティングの中で「どんなタスクを担当しているのか」を確認しましょう。
担当タスクの洗い出しが終わったら、時間がかかる順に並べて、「工数が多くかかっているタスク」が何なのかをチェックします。
2.該当タスクをこなせるツールを探す
工数が多くかかっているタスクがわかったら、該当タスクを処理できるコンテンツマーケティングツールを探していきます。
例:
- サイト設計のためのキーワードの洗い出しをしたい→キーワード検索ツール
- 狙ったキーワードでSEOに強い記事を作成したい→競合分析ツール、サジェストキーワードツール
- 行った施策の成果確認をしたい→検索順位調査ツール、ヒートマップツール
無料で使えるツールもありますし、有料ツールであっても「無料体験期間」が設けられている場合があるので、コストだけでなく「担当タスクを十分にこなしてくれるのか」という観点での確認は怠らないようにしましょう。
コンテンツマーケティングツールの具体的な特徴については、「【目的別】おすすめのコンテンツマーケティングツール6選」の項で紹介するので、そちらを確認してください。
3.費用と削減できる工数を比較検討する
使いたいコンテンツマーケティングツールの目星がついたら、「そのツールを導入することで作業時間をどれだけ少なくできるのか」を試算してみましょう。
例1:キーワード調査に3時間かかっており、月に5回同様のタスクがある場合
検索キーワード調査機能があるツールを導入することで1回の作業あたり2時間30分節約できると仮定→2.5h×5回=12.5h/月工数削減できる
例2:競合調査に4時間かかっており、月に2、3回同様のタスクがある場合
競合調査機能があるツールを導入することで作業時間を3時間削減できると仮定→3h×3回=9h/月工数を削減できる
上記の例をもとに計算し、「ツールを導入すれば結果として費用対効果がプラスになる」という結果になれば、前向きに導入を検討できますし、社内での提案もしやすくなると思います。
4.作業の効率化・工数削減につながるのであれば使用を始める
最終的に「作業の効率化・工数削減」につながるのであれば、コンテンツマーケティングツールの導入をしましょう。
「有料ツールを使うとコストがかかるから…」と懸念する気持ちもわかりますが、最も気にかけるべきは「会社全体の作業効率」になりますよね。有料ツール1つで多くの社員の工数が浮いて業務効率を図れるのであれば、結果的に会社としてはプラスになるはずです。
ただし、一から業務内容に合ったコンテンツマーケティングツールを探すのは大変だと思うので、次の項では「おすすめのコンテンツマーケティングツール6つ」を目的別に紹介していきます。
【目的別】おすすめのコンテンツマーケティングツール6選
マーケティングツールといっても種類や目的用途はさまざま。キーワード分析に長けているものもあれば、競合調査に長けているものもあります。
そこで、コンテンツマーケ担当のみなさんが目的に合ったツールを選べるよう、今回は以下の2つの目的に分けておすすめツールを紹介していきます。
- SEOに強いコンテンツ制作におすすめのコンテンツマーケティングツール3選
- SEO順位を追うのに便利なコンテンツマーケティングツール3選
SEOに強いコンテンツ制作におすすめのコンテンツマーケティングツール3選
コンテンツマーケティング、特にSEOコンテンツ作りにおすすめなのが以下の3つのツールです。3つとも有料ツールにはなりますが、導入後の効率化・時短効果の成果が高いものを厳選しています。
- tami-co(タミコ)
- MIERUCA(ミエルカ)
- Keywordmap(キーワードマップ)
では、各ツールの主な機能や活用例を見ていきましょう。
tami-co(タミコ)
tami-coの主な機能
- 検索ボリューム調査
- サジェストキーワード調査
- 共起語調査
- 関連キーワード(LSI)調査
- 競合サイト分析
- タイトル作成補助
- 見出し作成補助
- 順位チェック
- キーワード選定
tami-co(タミコ)は、SEOコンテンツを作成するための情報を網羅的に調査できるコンテンツマーケティングツールです。「2時間かかっていた作業を自動化し、誰でも記事企画をできるように」というコンセプトで設計されています。
tami-coの一番の特徴は、「調査できるデータの多さ」と「質の高さ」です。
良質なSEOコンテンツを作るためには、「ユーザーの悩み」「検索した意図」をしっかり捉える必要があります。
そして、ユーザーの悩みを明確にするためには、「サジェストキーワード」や「関連キーワード(LSI)」など非常に多くデータを集めて、「このキーワードで検索した人はどんな情報を求めているのか」をじっくり考えなければなりません。
こうした幅広いデータ収集に長けているのがtami-coなのです。調査にあたって必要な作業は、「調べたいキーワードを入力する」だけ。複数のツールを使うことなく、一回の調査でコンテンツ制作に必要な情報を集められるので、業務の効率化にも一役買ってくれます。
tami-coの活用例
1.調査したいキーワードを入力して分析結果を見ます。すると、検索ボリュームや上位サイト、検索ボリュームの推移(トレンド性)が確認できます。
2.ユーザーの検索ニーズを確認すれば、「どんな情報を提示しているコンテンツが上位なのか」「検索ユーザーが求めている情報は何か」を確認できます。
3.次は、競合サイトが獲得しているキーワードを調査してコンテンツ内に必要な情報と、競合サイトが網羅できていない情報を調べます。
4.サジェストキーワードや共起語についても調べて、記事内で使うべきキーワードの抽出を行います。
5.①〜④で集めたデータをもとに記事構成を作成すれば、検索ニーズを網羅した記事の骨子(構成案)を作ることができます。
tami-coには効果検証に十分な7日間の無料トライアルもあるので、自社に合うツールかどうかを確認した上で導入ができておすすめです。
MIERUCA(ミエルカ)
ミエルカの主な機能
- 検索ボリューム調査
- サジェストキーワード調査
- 共起語調査
- 競合サイトタイトル・見出し調査
- コピーコンテンツチェック
MIERUCA(ミエルカ)は、単純なキーワード分析ではなく、ユーザーがより活用しやすいようにデータを整形した状態でアウトプットしてくれるコンテンツマーケティングツールです。
特に、サジェストキーワードに関しては以下の5種類の調査機能があり、キーワード同士の関連性やトレンド性まで分析できるようになっています。
- サジェスト抽出(月間検索数)
- サジェストインテンション(バブルチャート&競合取得キーワード)
- サジェストネットワーク
- サジェストマップ
- サジェストトレンド
また、新規コンテンツ作成だけでなく「改善トピック分析」という機能を使えば、既存コンテンツに不足している情報を抽出してくれるので「リライト作業」においても重宝します。
MIERUCAの活用例
1.改善トピック分析を使って「自社URL」と「狙っているキーワード」を調べます。
2.分析結果と「新規で追加すべきトピック」をもとに、自社コンテンツに足りていない情報を補填してリライトします。
リライト作業は検索順位を上げるためにも重要なので、リライト作業に強いのは大きなメリットといえます。また、MIERUCAも無料トライアル期間があるので、使ってみたい方は申し込んでみましょう。
Keywordmap(キーワードマップ)
Keywordmap(キーワードマップ)の主な機能
- 自社サイトの獲得キーワード調査
- 競合サイトの獲得キーワード調査
- サジェストキーワード調査
- 競合ドメイン調査
- リスティング広告調査
- 季節要因(トレンド)調査
キーワードマップは、「10時間の作業を2分に」というコンセプトのコンテンツマーケティングツールです。前述の2つのツールと同じく、検索意図の調査や競合サイトの順位取得状況などを隈なく調べることができます。
また、リスティング広告用の調査機能もあるので、「SEOコンテンツだけでなく広告出稿も考えている」という方に特におすすめです。
キーワードマップの活用例
1.競合サイトの強み・獲得キーワードを調査します。
2.自社サイトが取れておらず、競合サイトが取れているキーワードを洗い出します。
3.②で抽出したキーワードを「ユーザーニーズ調査」を使ってコンテンツ設計を行います。
競合調査からコンテンツ設計まで、キーワードマップ一本でできるのが魅力的といえるでしょう。
SEO順位を追うのに便利なコンテンツマーケティングツール3選
コンテンツマーケティングは、「コンテンツを作ったら終わり」ではありません。
- 作成したコンテンツの成果はよいのか?
- 上位表示できているコンテンツは引き続き順調なのか?
- 下落している/圏外に飛んでしまったキーワードはないか?
など、SEO順位のウォッチも非常に重要な作業になります。この項では、「SEO順位」を追うのにおすすめのコンテンツマーケティングツールを紹介します。
- Ahrefs(エイチレフス)
- GRC(ジーアールシー)
- RankTracker(ランクトラッカー)
Ahrefs(エイチレフス)
Ahrefsは、キーワード調査、被リンク調査、自社サイトの順位確認などができるコンテンツマーケティングツール。膨大なデータ量を網羅しているのが特徴です。
Ahrefsの中の「Rank Tracker」という機能を使えば、登録しておいたキーワードにおける自社サイト順位を追うことができます。
利用方法は簡単で、「ドメイン」と「調べたいキーワード」を登録しておくだけ。あとは日々の順位確認をするのみです。手作業で順位を調べる手間が省けるので、「毎日、検索結果を確認するのに時間を取られている」という方に特におすすめといえます。
GRC(ジーアールシー)
GRCは検索順位を追うことに特化したツールで、1番上のプランであればURL、登録キーワードを無制限で登録できます。
もちろん、一番安いプランでも500キーワードと5URLまで登録できるので、小規模サイトから大規模サイトまで幅広いニーズに応えられているのです。
キーワードのグループ登録機能があるので、「購入キーワード」「知識キーワード」「競合取得キーワード」など、成果確認がしやすいように自分でカスタマイズもできます。
RankTracker(ランクトラッカー)
RankTrackerの特徴は、キーワード順位が追えるだけでなく「地域検索クエリ」のランキングも確認できることです。
例えば、「東京 和食」や「世田谷区 パン屋」など、検索する地域によって検索結果が異なるキーワードの順位も追うことができます。
特に、ローカルビジネスを展開しているコンテンツマーケティング担当の方に重宝するツールといえるでしょう。
コンテンツマーケティングツールを導入する3つのメリット
「便利そうだけど本当に効果があるのかな?」と疑問に思い、導入になかなか踏ん切りがつかない方もいると思います。そこでこの項では、「コンテンツマーケティングツールを導入することで得られる3つのメリット」について紹介します。
- 担当業務の効率化・時短ができる
- 手作業と比べより多くのデータを収集することができる
- より精度の高いコンテンツ設計・分析ができる
簡単にいえば、コンテンツマーケティングツールを導入することで「コンテンツの高品質化」と「コンテンツ制作の効率化」の両方ができるようになります。
なぜコンテンツマーケティングツールを使うと3つのメリットが得られるのか、具体的な理由と共に各メリットについて詳しく確認していきましょう。
担当業務の効率化・時短ができる
一番大きなメリットは、やはり「業務の効率化と時短」です。
調査業務、成果分析、競合調査などコンテンツマーケティングに必要な作業は、どれも手作業では膨大な時間を要するものが多いですよね。
例えば、「自社サービスに関連する検索キーワードを探す」というタスクがあったとしましょう。
手作業で調べるとなると、
「まず頭の中で自社サービスから連想されるキーワードを考えて、そのキーワードで実際に検索して、検索したときに表示されるサジェストキーワードをメモして…」
といった具合に、多くの時間と労力を要してしまいます。
しかし、もし検索キーワードを調べられるコンテンツマーケティングツールがあったらどうでしょうか?調べたいキーワードを1つ入力することで、関連するキーワードの洗い出しを簡単にできるようになれば、非常に便利ですよね。
数時間かかっていた作業も、手を動かすのは数分で済むようになるかもしれません。この「効率化と時短」は、ツール導入によって得られる最大のメリットだといえます。
手作業と比べより多くのデータを速く集めることができる
「データ収集作業」に関しては、ツールなどの機械の方が多くのデータをスピーディーに漏れなく集めることができます。
せっかく手作業でデータ収集をしても、調査漏れがあっては今後のコンテンツ制作に影響が出てしまうかもしれません。
その点、ツールはあらかじめ「条件に合致するデータ」を膨大なデータベースから引っ張ってきてくれるので、調査漏れを防ぐことができます。
より精度の高いコンテンツ設計・競合分析ができる
コンテンツマーケティングツールを活用することで、より精度の高いコンテンツ設計や競合分析が可能になります。
例えば、SEOコンテンツ制作に特化した「tami-co(タミコ)」では、以下の制作に必要不可欠な複数データを抽出してくれます。
- 実際の検索結果(サイトURLとタイトル、文字数)
- サジェストキーワード
- 競合サイトの順位取得キーワード
- LSI(潜在)キーワード
- 競合サイトの見出し構成
- 競合サイトのタイトル構成
これだけ多くの情報が集まれば、「サジェストキーワード」と「LSIキーワード」を確認してユーザーの検索ニーズをより明確にしたり、競合サイトの見出し、タイトル調査をして競合にない要素を見つけたりすることも可能です。
そうすれば、結果として「精度の高いコンテンツ設計・競合分析」につながるかもしれません。
まとめ
今回はコンテンツマーケティングツールについて解説してきましたが、使ってみたいツールは見つかりましたか?ツールに頼りすぎるのは危険ですが、やはり膨大な調査業務がラクになるのは大きなメリットです。
特に、「コンテンツ制作」の担当であればリサーチにかかる時間はかなり多いはず。自分に合ったツールを選んで、業務の効率化を目指しましょう!