5月は3~4月の引っ越し繁忙期のすぐ後のため、繁忙期を避けて引っ越しをする場合によく検討される時期です。
特に5月は大型連休のゴールデンウィークがあるため、休日のうちに引っ越しを終えたいという人は多いのではないでしょうか。
ただ実際のところ、3~4月に比べて5,000円~15,000円ほど安く引っ越しできるものの、繁忙期以外では引っ越し費用が高い時期に当たります。
新入学生・新社会人など転居が必要な人が繁忙期を避けるのに絶好のタイミングなので、どうしても引っ越し需要は高めです。
とはいえ5月にどうしても引っ越す必要な場合もありますし、引っ越すなら上旬・中旬・下旬のいつがいいのか、どの時期を避けるべきなのか、などは気になりますよね。
そこで今回の記事では「5月の引っ越しの見積もり相場」「5月の引っ越しで特に見積もりが安い時期」「5月の引っ越しの縁起について」といった内容を順番に解説していきます。
5月の引っ越し見積もり相場
5月の引っ越しにかかる費用の相場は、荷物の量・曜日・運搬距離によって異なるものの、一人暮らしの引っ越しは40,308~66,955円、家族の引っ越しは79,824~131,126円がだいたいの目安になります。
一人暮らしの見積もり相場
5月に単身者が引っ越しをする場合の見積もり相場は、荷物が少ない引っ越しは40,308~50,365円、荷物が多い引っ越しは42,900~66,955円がだいたいの目安になります。
単身者の引っ越し料金相場は、年間を通した一人暮らしの引っ越し見積もり相場の中で4番目に高い価格です。
3~4月の繁忙期を除いたシーズンでの予算幅は±5,000円程度とそこまで大きな差はありませんが、5月は繁忙期以外では最も高い水準に近いということになります。
とはいえ繁忙期と比べると概算で数千円~数万円安いのも事実なので、繁忙期から時期を少しずらすだけで引っ越し費用の節約ができるのは魅力です。
なのでとにかく引っ越し費用を抑えたい場合にはおすすめできませんが、繁忙期を避けるという意味ではおすすめできます。
<荷物量別:料金相場表>
荷物量 | 相場費用 |
少ない | 45,337円 |
多い | 54,928円 |
家族の見積もり相場
5月に家族世帯が引っ越しをする場合の料金相場は、2人家族の引っ越しは79,824~84,425円、3人家族の引っ越しは91,369~104,215円、4人家族の引っ越しは97,906~131,126円がだいたいの目安になります。
家族での引っ越しの料金相場は、単身者の場合と同じく年間を通した家族の引っ越し見積もり相場の中で4番目に高い価格となっています。
家族での引っ越しが特に格安になるのは9月・11月で、5月はそれらの最安値月と比べると5,000円~20,000円程度は見積もり金額が高くなる傾向です。
そのためできるだけ引っ越し費用を抑えたい場合は、5月の引っ越しはあまりおすすめできません。
ですが繁忙期となる3~4月と比べると20,000円~50,000円ほどは安く抑えることはできるので、繁忙期から時期を少しズラして引っ越し費用を抑えることができます。
なのでどうしても3~4月の引っ越しでないとダメ、というわけでなければ5月の引っ越しは検討してみてもいいでしょう。
<世帯別:料金相場表>
荷物量 | 相場費用 |
2人家族 | 81,125円 |
3人家族 | 97,792円 |
4人家族 | 114,516円 |
5月の引っ越しで見積もり料金が安い日
5月の引越し見積もり料金が安くなる日にちは、「ゴールデンウィーク明けの平日」「5月2回目の水曜日」「5月3回目の火曜日」です。
ゴールデンウィークがある関係で特に上旬はどうしても引っ越し需要が高く、ゴールデンウィーク以降は需要は落ち着きます。
また多くの人が休日となる週末・土日に引っ越しをしたいと考えるため、仕事で忙しい平日の中日は比較的需要が落ち着き、引っ越し料金も安くなる推測できます。
引っ越し業者にもよりますが、5月中旬~下旬の火・水・木曜日は見積もりが安く出やすいです。
引っ越しの料金が安い日
- ゴールデンウィーク明けの平日は見積もりが安い傾向がある
- 5月2回目の水曜日は見積もりが安い傾向がある
- 5月3回目の火曜日は見積もりが安い傾向がある
5月に最安値の料金で引っ越す場合、予約の狙い目なのが「5月2回目の火曜日」です。
やはり多くの人が引っ越しを連休・土日などの休日に終わらせたいと考えるため、平日は引っ越し需要が落ち着きます。
「5月2回目の火曜日」であればどの年でもゴールデンウィーク明けの平日かつ中日なので、料金面で最も安くなりやすいと推測されます。
またゴールデンウィークが終われば引っ越し需要が少ない閑散期に入るので、値引き交渉で引っ越し料金を下げられる可能性があることもメリットです。
以下に「サカイ引越センター」「アーク引越センター」のサイトからそれぞれの見積もりが安い日付が確認できます。
今回紹介した日取り以外にも、引っ越し業者によって安い日が設けられている場合がある都合の良い日を探してみてください。
5月の引っ越しで見積もり料金が高い日
5月の引越し見積もり料金が高い日は、「ゴールデンウィークの連休中」「毎週土曜日」「毎週日曜日」です。
引っ越しシーズンの3~4月を避けて引っ越ししたい人が大型連休のゴールデンウィークに集中するので、見積もりが高くなってしまいます。
1日、2日は人によっては仕事・学校などあるかもしれませんが、3日(憲法記念日)、4日(みどりの日)、5日(こどもの日)の祝日3日間は多くの人が休日なので、どうしても期間に引っ越し需要は高まります。
なので引っ越し費用の安さを優先する場合はゴールデンウィークを避けて引っ越すと良いでしょう。
また一般的に週末や土日を活用してに引っ越しを終わらせたい人が多いため、特に土曜日の見積もり費用が高くなりがちです。
休日に引っ越しをしたほうが楽なのは確かですが、費用が高いというデメリットも考えると平日に引っ越しをするのがおすすめです。
引っ越しの料金が安い日
- ゴールデンウィークの連休中は引っ越しする人が多く見積もりが高い傾向がある
- 毎週土曜日は引っ越しをする人が多く見積もりが高い傾向がある
- 毎週日曜日は引っ越しをする人が多く見積もりが高い傾向がある
ちなみに年中通しての傾向として、月の前半・後半に引っ越しが多くなります。
賃貸マンションなどの物件の契約は月初・月末のどちらかで切れることがほとんどで、引っ越しも契約切れに合わせて行われるためです。
そのため月初のゴールデンウィークに引っ越し需要が高いのは当然ですが、5月末なども引っ越し料金は高くなりやすい傾向があります。
なので料金が高い日を避けるなら、月初・月末を避けたほうがいいでしょう。
(※参考:引っ越しは日通 よくあるご質問のページ)
5月の引っ越しで見積もり料金が安い時期
引っ越しの見積もり料金が安い時期は、引っ越しの依頼件数がそれほど多くない5月~2月までの通常期と呼ばれる期間中です。
5月の引っ越しは月別の平均相場から見ると4番目に高い時期となります。
5月は4番目に安い
また、来月(6月)の料金相場と比べると、単身引っ越しで2,389円高い、家族2人引っ越しは149円高い、家族3人引っ越しは4,647円高い、家族4人引っ越しは11,086円高い傾向にあります。
<世帯別の月別料金相場>
時期 | 一人暮らし | 家族2人 | 家族3人 | 家族4人 |
1月 | 47,427円 | 75,038円 | 91,736円 | 105,268円 |
2月 | 49,705円 | 85,186円 | 51,575円 | 113,039円 |
3月 | 73,043円 | 123,359円 | 151,765円 | 178,835円 |
4月 | 59,940円 | 105,093円 | 119,835円 | 142,367円 |
5月 | 50,132円 | 82,125円 | 97,792円 | 114,516円 |
6月 | 47,743円 | 81,976円 | 93,145円 | 103,430円 |
7月 | 49,984円 | 80,948円 | 96,246円 | 117,913円 |
8月 | 46,040円 | 80,767円 | 94,833円 | 110,326円 |
9月 | 48,514円 | 78,080円 | 90,183円 | 110,384円 |
10月 | 46,071円 | 78,853円 | 93,798円 | 109,381円 |
11月 | 46,325円 | 75,734円 | 99,225円 | 10,3828円 |
12月 | 46,601円 | 78,022円 | 91,297円 | 101,529円 |
※相場費用の参照:引越し侍、SUUMO引越し見積もり
5月の引っ越しは縁起が悪い
5月の引っ越しは縁起が悪い時期と言われています。
理由は、5月が「正五九(※1)」という考え方に当たる月だからです。正五九は「しょうごく(またはしょうごくう)」といい、旧暦の1月・5月・9月を指します。
縁起が悪いとされる理由はいくつかありますが、まず古来の日本では1月は正月・5月は田植え・9月は稲刈りといった重要な時期で、厄払いのために神社へ参拝する風習(正五九参り)がありました。
また別の理由として、農業中心の時代の正五九に当たる月はそれぞれ「種まき」「田植え」「稲刈り」で人手が掛かる時期で、その大変な時期に更に人手が必要な引っ越しをぶつけるのは周囲の人に与える負担が大きくひんしゅくを買う、とも考えられたようです(※2)。
そのため、1月・5月・9月に引っ越し・結婚などを避けるようになったと言われています。
なのでもし引っ越しの際に縁起を気にするのであれば、1月・5月・9月の引っ越しは避けたほうがいいです。
(※1 参考:東和ハウジング開発株式会社)
(※2 参考:アツギ引越センター)
暦注から見た5月の引っ越しで縁起や良い日は、「大安」「一粒万倍日」で、悪い日は「仏滅」「赤口」「不成就日」「三隣亡」「受死日」が該当します。
暦注とは、カレンダーに記載された日別の「六曜」「二十八宿」「九星」など陰陽道や民間信仰における吉凶(縁起が良いか悪いか)を指します。
引っ越しの縁起を考える場合、一般的な「六曜(※)」に着目すると特に縁起の良いのは「大安」、縁起の悪い「仏滅」「赤口」となります。
また物事を始めるのに適しているとされる「一粒万倍日(※)」が「大安」と重なるのが5月26日(木)です。
なので5月の中で特に引っ越しの縁起がいい日となると、5月26日がいいでしょう。
(※参考:国立国会図書館 日本の暦のページ)
令和4年の5月26日は、縁起が良いとされる「大安」「一粒万倍日」が重なる吉日です。
また26日(木曜日)は平日なので、土日祝日と比べると引っ越し料金もやや抑えることができます。
5月の引っ越しは縁起が悪いと言われていますが、その中でもできるだけ縁起が良い日に引っ越しをするなら5月26日を検討してみてください。
ちなみに令和4年の引っ越しの吉方位は「北東」です。
沖縄から都内、中部から北海道など、北東方向へ引っ越しをすると縁起がいいでしょう。
(※参考:国立国会図書館 日本の暦のページ)
縁起の悪い日
1日、4日、7日、12日、13日、19日、20日 、25日、28日
令和4年の5月28日は、縁起が悪い日の中でも特にダメな時期は「不成就日(※)」「受死日(※)」が重なる日です。
「不成就日」は何かを始めるのに良くない日、「受死日」は何をやっても良くない最悪な日とされています。
なので5月28日に引っ越しをするのは避けたほうがいいでしょう。
(※参考:国立国会図書館 日本の暦のページ)
まとめ
今回の記事では、5月の引越し見積もり相場費用や、引っ越し費用が高い日・安い日の傾向などをご紹介しました。
5月の引っ越し費用相場は、単身者の場合40,308~66,955円、家族の場合97,906~131,126円がおおまかな目安です。
繁忙期の3~4月よりは数千円~数万円程度安いものの、月別の費用相場で比較すると4番目に高いため、できるだけ引っ越し費用を抑えたい場合、5月の引っ越しはあまりおすすめできません。
ただ3~4月の引っ越しを避けた人が集中するのは主にゴールデンウィークなので、ゴールデンウィークを避けると引っ越し料金を抑えやすいでしょう。
特にゴールデンウィーク明けから引っ越し需要は落ち着いてくるので、5月に引っ越しをするなら中旬・下旬、かつ平日がおすすめです。