9月と言えば、期末となり人事異動による転勤シーズンで、引っ越しが多く発生する時期です。異動の辞令が出てから引っ越しまでは時間が少なくとても慌ただしいものです。
慌てているからと、引っ越し日や引っ越し業者を検討せずに引っ越しをしてしまうと、引っ越し見積もりが高くなることもありますので、一歩立ち止まってしっかり検討して引っ越しを依頼しましょう。
こちらの記事では、「9月の引っ越しの見積もり相場」「9月の引っ越しの見積もりの安い日」「9月の引っ越しの見積もりの高い日」などを紹介します。
9月に引っ越しを検討されている方は、賢く安全に引っ越せるようにぜひこちらの記事をご確認ください。
9月の引っ越し見積もり相場
9月の引っ越しにかかる費用の相場は、荷物の量・曜日・運搬距離によって異なるものの、一人暮らしの引っ越しは44,525~52,504円、家族の引っ越しは78,080~110,384円がだいたいの目安になります。
一人暮らしの見積もり相場
9月に単身者が引っ越しをする場合の料金相場は、荷物が少ない引っ越しは39,717~49,332円、荷物が多い引っ越しは 45,112 ~59,896 円がだいたいの目安になります。
9月は、荷物の多い一人暮らしの引っ越しが年間の中でも格安になっています。これは、転勤先に単身赴任で引っ越しされる場合には、まずは少ない荷物で簡単に引っ越す傾向にあることが伺えます。
荷物の少ない一人暮らしの引っ越しが増える一方で、荷物の多い一人暮らしの引っ越しは閑散期となるため、荷物の多い一人暮らしの引っ越し料金の見積もりが安くなるということです。
<荷物量別:料金相場表>
荷物量 | 相場費用 |
少ない | 44,525円 |
多い | 52,504円 |
家族の見積もり相場
9月に家族世帯が引っ越しをする場合の料金相場は、2人家族の引っ越しは76,229 ~79,931円、3人家族の引っ越しは79,694~100,672円、4人家族の引っ越しは96,946 ~123,822 円がだいたいの目安になります。
9月の引っ越しの中では、4人家族の引っ越し見積もりが高めです。この原因としては、転勤に際して大きめの家族での引っ越しが増えるためと考えられます。
ただし、4人家族の引っ越しは閑散期の12月より8,855円高い程度で、繁忙期の3月よりも68,451円よりも格安ですので、通年で見ると特別に高いということはないのでご安心ください。
ちなみに、9月の2〜3人家族の引っ越しの見積もり金額は、繁忙期を除く年間の相場金額の平均かそれより安い傾向にあります。
<世帯別:料金相場表>
荷物量 | 相場費用 |
2人家族 | 78,080円 |
3人家族 | 90,183円 |
4人家族 | 110,384円 |
9月の引っ越しで見積もり料金が安い日
9月の引越し見積もり料金が安くなる日は、「土日に隣接しない平日」「月の上旬」「第2木曜日」です。
引っ越しの料金が安い日
- 9月は土日に隣接しない平日の見積もり金額が毎年安い傾向にある
- 9月は上旬の見積もり金額が毎年安い傾向にある
- 9月は第2木曜日の見積もり金額が毎年安い傾向にある
土日に隣接しない平日の引っ越し見積もりが安いのは通年の傾向です。これは、土日を使って引越しをしたいと考える人が多いからです。
9月の引っ越しの理由は人事異動による転勤シーズンが主ですが、異動の辞令は9月の初めに出るのが普通で、そこから引っ越しの準備が始まるので、早めに準備をすることで格安に引っ越しをすることができます。
転勤が理由の引っ越しの場合、10月1日から新しい職場に行かなくてはいけないので、いつまでに引っ越しをしなくてはいけないというスケジュールが決まっているのは大きな特徴です。
これにより、9月の引っ越しは上旬であれば引っ越し金額が高くないというメリットがありますが、仕事の引き継ぎや準備で時間かかり引っ越しが下旬にずれ込んでしまうと割高になるというデメリットがあります。
また、注意事項として賃貸物件からの引っ越しの際には、契約解除の清算の方法も確認してきちんと予算を立てておいてください。
さらに、引っ越し先も都内にあるような高層マンションなら絶対にあるので安心なのですが、低層アパートでエレベータが設置されていないと、お値引きどころか追加料金まで取られる場合がありますので事前に確認しておきましょう。
なお、見積価格は引っ越し業者によって異なります。
以下の「サカイ引越センター」や「アーク引越センター」のサイトから、9月の引っ越しの見積価格の傾向がわかりますので予算が立てやすくなりますよ。確認後、日にちを決めて概算見積もりの予約を依頼しましょう。
9月の引っ越しで見積もり料金が高い日
9月の引越し見積もり料金が高くなる日は、「毎週土曜日」「シルバーウィーク」「9月の下旬」です。
引っ越しの料金が安い日
- 9月の土曜日は見積もり料金が毎年高い傾向にある
- 9月のシルバーウィークは見積もり料金が毎年高い傾向にある
- 9月の下旬は引っ越し依頼が多く見積もり料金が高い傾向にある
1年を通じて、土曜日に引っ越しをして日曜日に新居の片付けをしたいと考える方が多いため、土曜日の引っ越し見積もり金額は高い傾向にあります。
また、連休があるとそのタイミングも引っ越しする方にとっては良いタイミングとなり、引っ越し料金の見積もりが高くなる傾向があります。
特に9月は「敬老の日(9月の第3月曜日)」「秋分の日(9月22〜23日頃)」の祝日を含むシルバーウィークと呼ばれる長期連休が引っ越しの見積もりが高くなりやすいです。
また、9月の引っ越しは、転勤が理由の場合が多いのですが、人事異動の辞令が出るのが月初めのため仕事の引き継ぎなどで引っ越し準備の時間がとれず、どうしても引っ越しが月末に集中しやすくなります。
つまり、9月は上旬に引っ越しの必要が分かり、中旬過ぎからはシルバーウィーク、そのまま下旬から月末までの間に引っ越しへと流れ込むので、引っ越し料金を低く抑えたい場合にはシルバーウィーク前の早めの対応が重要です。
9月の引っ越しで見積もり料金が安い時期
引っ越しの見積もり料金が安い時期は、引っ越しの依頼件数がそれほど多くない5月~2月までの通常期と呼ばれる期間中です。9月の引っ越しは月別の平均相場から見ると2番目に安い時期となります。
9月は2番目に安い
また、来月(10月)の料金相場と比べると、単身引っ越しで2,443円高い、家族2人引っ越しは773円安い、家族3人引っ越しは3,615円安い、家族4人引っ越しは1,003円安い傾向にあります。
<世帯別の月別料金相場>
時期 | 一人暮らし | 家族2人 | 家族3人 | 家族4人 |
1月 | 47,427円 | 75,038円 | 91,736円 | 105,268円 |
2月 | 49,705円 | 85,186円 | 51,575円 | 113,039円 |
3月 | 73,043円 | 123,359円 | 151,765円 | 178,835円 |
4月 | 59,940円 | 105,093円 | 119,835円 | 142,367円 |
5月 | 50,132円 | 82,125円 | 97,792円 | 114,516円 |
6月 | 47,743円 | 81,976円 | 93,145円 | 103,430円 |
7月 | 49,984円 | 80,948円 | 96,246円 | 117,913円 |
8月 | 46,040円 | 80,767円 | 94,833円 | 110,326円 |
9月 | 48,514円 | 78,080円 | 90,183円 | 110,384円 |
10月 | 46,071円 | 78,853円 | 93,798円 | 109,381円 |
11月 | 46,325円 | 75,734円 | 99,225円 | 10,3828円 |
12月 | 46,601円 | 78,022円 | 91,297円 | 101,529円 |
※相場費用の参照:引越し侍、SUUMO引越し見積もり
9月の引っ越しは縁起が悪い
9月の引っ越しは縁起が悪い時期と言われています。
理由は、「仏教の正五九祭」といって、「正月はお正月」「5月は田植え」「9月は収穫」を祝うお祭りの時期となります。
つまり昔は、9月は収穫とそのお祭りの時期となり、皆が忙しい時期でした。そんな忙しい時期に他人の手を借りて引っ越しをするというのは、他人に迷惑をかけるので良くないため、引っ越してはいけないということです。
(※参考:マイナビニュース)
なお、引っ越しの時期だけでなく日にちで縁起を気にするという場合には、暦注の吉日・凶日で判断するのが良いです。
暦注から見た9月の引っ越しで縁起や良い日は、「大安」「天赦日」「一粒万倍日」で、悪い日は「仏滅」「赤口」「不成就日」「三隣亡」が該当します。
暦注とは、カレンダーに記載された日別の「六曜」「二十八宿」「九星」など陰陽道や民間信仰における吉凶(縁起が良いか悪いか)を指します。
縁起の良い日に引っ越しをしたいと考える場合には「大安」「一粒万倍日」「大明日」などの吉日を選ぶと良いです。
しかし、うまくタイミングが合わない場合にはせめて、「凶」となる「仏滅」「赤口」「三隣亡」「不成就日」を避けるようにしましょう。
特に、吉日でなくても、引っ越しの日にちが「凶ではない日」であれば安心はできますし、方位からのアプローチで縁起を担ぐ方法もあります。
令和4年(2022年)9月には、「大安」と「一粒万倍日」が重なる吉日が11日・23日・28日と3日間もあります。
縁起の良い日にちを気にする方であれば、是非この3日間のどれかを選ばれるのがおすすめです。
縁起の悪い日
4日、 10日、12日、16日、22日、27日
令和4年(2022年)9月の10日・22日は、「仏滅」と「三隣亡」という「凶」が重なります。
縁起の良い日にちを気にする方であれば、この日にちは避ける方が良いです。
とうしてもスケジュールがとれなず、引っ越しが凶日になってしまう場合は仏滅は絶対に避けて「赤口の11時~13時(正午)」に引っ越すようにしましょう。
六曜の凶日の中でも「赤口」は、「11時~13時までは吉」「それ以外の時間は凶」とされているため、先述の時間であれば縁起を担ぎつつ引っ越すことができます。(※)
(参考:国立国会図書館 日本の暦のページ)
まとめ
こちらでは、「9月の引っ越し見積もり相場」「9月の引っ越し見積もりの安い日」「9月の引っ越しの見積もりの高い日」などを見てきました。
9月は、10月からの人事異動に合わせて転勤などの引越し需要が高まります。しかし、通年で見ると9月の引越し料金相場は特に高い時期ではありません。
9月の引っ越し料金は前半が安く、後半が高くなります。このため、人事異動が発令されてすぐは比較的引っ越し料金が安いです。
しかし、中旬以降のシルバーウィークに引き続き下旬は引っ越し料金が高くなります。9月の引っ越しは10月1日の初出勤までに行う必要がありますので、うまくタイミングを合わせましょう。