- コンテンツSEOってどんな手法なの?
- コンテンツSEOと通常のSEOの違いは何?
- SEOのなんとなくの知識はあるけど具体的に行動できるほど知識がない…
こうした悩みを抱えている、SEO初心者が今この記事を読んでいるのではないでしょうか。そこで今回は、コンテンツSEOの基本知識から「実践方法」まで分かりやすく網羅的に解説をします。
「具体的になにをすべきか」を明確にしつつ、説明しているのであなたの「SEO知識」もレベルアップすること間違いなしです。
コンテンツSEOとは?
コンテンツSEOとは、検索エンジンと読者の両方から評価される「高品質」なコンテンツを作成し、検索エンジンからの流入最大化を図る手法のことを指します。SEOに強い記事を作ることと言い換えることもできますね。
注目すべきは「検索エンジン(googleなど)」と「読者(悩みを抱えたユーザー)」の両方を考慮したコンテンツ制作を行う必要がある点です。
逆にいえば、検索エンジン、読者ともに満足するコンテンツを作ることができれば、「自分のサイトへの流入数(トラフィック)」を底上げできる可能性があります。
では、コンテンツSEOを行うとどんな効果が期待されるのでしょうか。
コンテンツSEOに期待される効果
コンテンツSEOに期待される一番の効果は「自分たちが集めたい悩み・願望を持ったユーザー」を効率的に集められること。
なぜかというと、検索エンジンでは「その人が抱えている悩み」をベースに検索がされるからです。
例えば、今「コンテンツSEOとは」というキーワードで検索したあなたは「コンテンツSEOがどんなものか不明確で、なにから手をつければよいかわからない」という悩みをもっていたのではないでしょうか。
このように検索キーワードには「悩み」が現れているため、コンテンツSEOを活用すれば見込み顧客へのアプローチを効率的にすることができます。
コンテンツSEOとデータベース型SEOの違い
今回のメインテーマは「コンテンツSEO」ですが、SEOの種類はもうひとつあります。それは「データベース型SEO」と呼ばれる手法です。
コンテンツSEOは「文章」がメインの記事ページを作成して、検索順位の上位を狙うのに対して、データベース型SEOは、情報量の多い「データベース」を「テンプレート」に落とし込みページ作成をして検索順位を狙う手法です。
具体的には、ECサイトや求人サイトなど「大量のデータ」を扱うサイトがデータベース型サイトに該当します。
コンテンツSEOとデータベース型SEOの主な違いは以下の表をご確認ください。
コンテンツSEO | データベース型SEO | |
例 | キュレーションメディア、オウンドメディア | 求人サイト、ECサイト、口コミサイト |
ページ数 | 普通(数十〜数百ページ程度) | 多い(1000〜10000ページ程度) |
戦略 | ユーザーの意図に沿ったコンテンツ作成&関連コンテンツ同士のリンク構造 | ユーザーの意図に沿ったテンプレートの作成&ページの階層構造の工夫 |
重視するポイント | 検索意図(ユーザーの悩み) | クローラーの巡回効率、サイトの階層構造 |
コンテンツSEOは、1記事をじっくり作り込んで検索上位を狙うのに対して、データベース型はユーザーニーズに合ったテンプレート作りとサイト構造の設計で検索上位を狙うという違いがあります。
コンテンツSEOを行うメリット
コンテンツSEOを行うことで得られるメリットは、あなたが思っている以上にあります。主なコンテンツSEOを行うメリットは以下の「6点」です。
- 長期的に「顧客」を集めることができる資産を作ることができる
- テレアポや営業よりも「多くの見込み顧客」に対してアプローチができる
- 良質なコンテンツを作ればシェアをされて「検索流入以外」の流入も見込める
- 潜在顧客にもアプローチがしやすい
- 制作・メンテナンスコスト以外の費用がほとんどかからない
特に、コンテンツSEOには「長期的な資産になりうる」という大きなメリットがあります。それでは各メリットについて詳しくみてみましょう。
長期的に「顧客」を集めることができる資産を作ることができる
コンテンツSEOの最大のメリットは「コンテンツが評価される限り長期的に集客ができる点」です。
コンテンツSEOは、ユーザーの悩みを解決するための高品質コンテンツを積み上げることが基本方針です。そのため、評価される記事が増えれば増えるほど「長期的な資産」として効果を発揮してくれます。
例えば、毎月1000pvを集めている記事が10記事あるとします。この時点では毎月10,000pvのサイトです。では、その後記事数が増えて、記事数は50になり、毎月50万pvを集められるサイトに成長したとしましょう。
すると、メンテナンスやリライトをして掲載順位をキープすることができれば「毎月50万pv分の集客力のあるサイト」があなたの資産として働いてくれることになりますよね。
ニーズが多い分野であれば、毎月100万、200万の流入獲得を目指すこともできます。
特定の悩みを抱えているユーザーを効率的に集客できる
コンテンツSEOでは、自分が狙いたいキーワードを自由に選ぶことができるため、狙ったキーワードで上位表示させることができれば「特定の悩み・願望」を持つユーザーを集めることができます。
例えば、あなたがダイエット商品を売る立場であるとします。そして、コンテンツSEOで以下のようなキーワードで上表示できたらどうでしょうか。
- 痩せる方法
- ダイエット おすすめ
- ◯kg痩せる
- 楽に痩せる方法
- 部位+痩せる方法
もし、上記のキーワードで検索しているユーザーをサイトへ誘導できたとすれば、絶好の見込み顧客を効率的に集めることができているはずです。
実際、痩せる方法というキーワードは「月間約34,000」、ダイエット おすすめというキーワードは「月間約3200」も検索されています。このうち1%でも自分たちの顧客にすることができれば「300人以上」の新規顧客獲得に繋がります。
しかも、記事の制作・メンテナンス以外の工数はほとんどかかりません。この「効率の良さ」はコンテンツSEO特有のメリットだといえます。
テレアポや営業よりも「多くの見込み顧客」に対してアプローチができる
見込み顧客を獲得する手段は、コンテンツSEOでなくとも「テレアポ」や「訪問営業」がありますよね。自分の手腕次第では高い確度で顧客を獲得することができます。
ただし、こうした「直接営業」は人的リソースの多さに獲得数が依存しやすいという欠点があります。
一方、コンテンツSEOは、自分が直接顧客にアプローチするのではなく「コンテンツ」を介してアプローチができるため、一度に「大量の見込み顧客」との接触機会を作ることができます。
「でも直接合ったり、電話で営業をかけた方が確度も高いしいいのでは?」と思うかもしれません。
しかし、コンテンツSEOでも「ユーザーの消費者心理などを考慮した高品質コンテンツ」を作ることで、確度も高めることができます。実際、あなたも検索から「購入」に至った経験もあるのではないでしょうか。
このように、質と量を兼ね備えた「アプローチ」ができるのもコンテンツSEOのメリットです。
良質なコンテンツを作ればシェアをされて「検索流入以外」の流入も見込める
ツイッターやインスタグラム、フェイスブックなどの「SNS」が発達したおかげで「コンテンツがシェアされて流入が増える」可能性も秘めています。
サイトで狙っているカテゴリーに精通する著名人や、インフルエンサーに取り上げられて数万の流入を得られることも実際にありますからね。
ただ「そんなコンテンツを取り上げられる可能性なんて低いのでは?」と思う方もいるでしょう。たしかに可能性はそこまで高くないですが、「話題性があるテーマを解説する」などちょっとしたコツは存在します。
特に、理解が難しいけど話題性のあるものを解説したコンテンツなどは拡散される可能性がかなりあがります。
【例】
- NFT(エヌエフティー)
- メタバース
- 0
- 新NISA
- SDGs
- chatAI など
また、公式サイトでは理解しづらい公的制度のわかりやすい解説記事なども需要が高いです。ここまで戦略的にSNSでの拡散を狙う必要はありませんが、コンテンツの拡散性もコンテンツSEOの魅力といえます。
潜在顧客にもアプローチがしやすい
これまで紹介したメリットでは、主に「すでに検索キーワードに悩みが現れているニーズ=顕在ニーズ」を意識することで、見込み顧客を集めることができると説明しました。
ただ、コンテンツSEOでは顕在的な顧客だけでなく、潜在的な顧客をターゲットにすることも可能です。例えば先程の例と同様「ダイエット商品」を売りたいとします。
顕在的なニーズは「痩せたい、ダイエットをしたい」という直接的な悩みが現れているキーワードを狙えば満たされます。
しかし、ダイエット商品を求めているのは「痩せたい人だけ」でしょうか?
モテたい、細身の服が似合うようになりたい、彼氏/彼女が欲しいなど「間接的にダイエットが解決策となる悩み」を抱えている人に対しても訴求は可能ですよね。
このように、潜在的な顧客層にもアプローチができる点もコンテンツSEOの面白さであり、メリットでもあります。
制作・メンテナンスコスト以外の費用がほとんどかからない
最後のメリットは至ってシンプル。コンテンツSEOは最初のサイト立ち上げやデザイン費用を除けば、以下のコストしか基本的にかかりません。
- 記事制作の人件費/外注費
- 記事の保守/メンテナンス費
ある程度記事が揃えば記事制作費用もかからなくなり、保守コストのみで集客や売上をあげることができるようになります。
有料広告との大きな違いはこの「長期的なコストが安い点」ですね。このように、メリットが豊富にある「コンテンツSEO」ですが、もちろんデメリットも存在します。
デメリットを知らず、なんとなくコンテンツSEOを行うことはリスキーなので必ず、デメリットの確認もしっかりしていきましょう。
コンテンツSEOを行うデメリット・注意点
コンテンツSEOを行うのであれば、以下5つのデメリット・注意点は必ず把握しておきましょう。ただし、デメリットがあるからやめてしまうのはもったいないです。
あくまで、デメリットを理解したうえで上手に「SEOと向き合う」ことが重要ですからね。
- コンテンツ制作や記事品質の保守に工数がかかる
- コンテンツSEOは効果が出るのに時間がかかる&効果がでる保証はない
- 最新のSEOトレンドを追う必要がある
- コンテンツSEOの効果を最大化するためには「デザイン」や「データ分析」のスキルも必要
- 競合サイトを見て「戦える土俵にいるかどうか」のジャッジをしないと失敗リスクが大きくなる
各項目では、対処法もあわせて解説しているので合わせてチェックしてみてください。
コンテンツ制作や記事品質の保守に工数がかかる
コンテンツSEOは、コンテンツ制作や記事品質の担保のための保守工数がかかります。
特に、サイト立ち上げから記事が評価され始めるまでは、淡々と以下のフローを回すことになるため、ある程度の辛抱強さが必要です。
- コンテンツ制作をする
- 必要画像の作成
- 取り込み作業(コーディング作業)
- インデックスされているかの確認
一概に「いくつ記事を作れば評価される」とは言えませんが、新規サイトの場合「30〜50記事」作成後、3ヶ月程度経ってから評価されるケースが多いです。
また、記事は作って終わりではありません。Googleを始めとした検索エンジンは「更新性や最新性」を重視します。そのため、想定している記事を作り終えても「保守工数」がかかるので覚えておきましょう。
対処法としては、なんとなく記事を作り始めるのではなく「必要な記事の全体数」と「記事ひとつを作り上げるのに必要な時間」等を見積もり「実現可能かどうか」を判断してから着手することを推奨します。
コンテンツSEOは効果が出るのに時間がかかる&効果がでる保証はない
コンテンツSEOで絶対勝てる方法はありません。すくなからず「不確実性」を含んでいます。また、コンテンツSEOは評価されるまで数ヶ月〜年単位で時間がかかります。
つまり、コンテンツSEOは「即効性と確実性」の観点では弱い戦略と言わざるを得ません。しかし、コンテンツSEO戦略をしっかりと練り、不確実性をできる限り少なくすることで「勝率」をあげることはできます。
長期運用をする前提で取り組む体制があるのか、なかなか理解が得られなさそうなのかのジャッジは必要不可欠といえますね。
コンテンツSEOでの勝率をあげるためのやり方は「コンテンツSEOのやり方」で紹介します。
最新のSEOトレンドを追う必要がある
コンテンツSEOで「上位」をキープするためには最新のSEOトレンドを追う必要があります。具体的には、以下の作業を高頻度で行うことが求められます。
- Googleセントラルブログの情報を都度確認する
- 自社サイトの順位が大きく変動した場合、
- 競合サイトの順位変動や変動要因を分析する
- SNSを活用して情報収集を行う
直近では、サイトの「経験、専門性、権威性、信頼性」を重視する「E-E-A-T(E-A-T)」や、商品レビューサイトの品質ガイドラインなどが話題です。加えて「AIライティングに関する見解」も注目されていますね。
自分から新しいことを学んで実践することが好きな人にとっては大きな問題ではなりませんが、情報のキャッチアップが面倒だと感じてしまう人は注意しましょう。
もし、コンテンツ制作(記事執筆やサイト設計)は好きだけど、情報収集は好きじゃないという人は「情報収集が得意な人」とチームを組んで取り組むようにして課題解決をするのがおすすめです。
コンテンツSEOの効果を最大化するためには「デザイン」や「データ分析」のスキルも必要
コンテンツSEOは「文章」だけで戦うわけではありません。コンテンツが掲載されるのはweb上ですから「見やすさ、分かりやすさ、よみやすさ」も重要項目です。
もし、あなたが読者だとして「文字のみの記事」と「文字・表・図解がバランスよく使われた記事」ではどちらを読みたいと思いますか?
多くの人が後者を選ぶはずです。ですから、コンテンツSEOを最大限活用しようと考えている場合は「わかりやすい図解」や「視認性をあげるための画像」を作ることができるスキルも求められます。
また、デザインはコンテンツ内容が適切なのか「データを分析すること」も重要項目のひとつ。
- 直帰率が高い→冒頭文やファーストビュー画像を改善する
- CTA箇所が押されない→マイクロコピーを変更する
- ページ遷移が少ない→内部リンクの設置を増やす
など、数値をもとにコンテンツに磨きをかけることも必要になります。
競合サイトを見て「戦える土俵にいるかどうか」のジャッジをしないと失敗リスクが大きくなる
コンテンツSEOでは、サイトの「ドメイン評価」も重要な項目です。ドメイン評価とは、サイト運営者の信頼性や、事業内容、被リンク(外部サイトからのリンク)数/質などで決まるランキング要因の一つ。
そのため、ドメイン評価が低いままだといくらコンテンツが優れていても検索上位に上がってこない場合があるので要注意。
特に、
- 該当カテゴリーで権威のある企業の公式サイト(coドメイン)
- 運用歴が長く多くの被リンクを獲得しているサイト
- 公的機関(orドメイン)のサイト
が検索上位を専有しているキーワードで上位表示させるのは至難の技です。
ですから、コンテンツSEOに着手する際は「勝てる見込みのあるキーワード」を狙う必要があります。
関連記事:検索キーワードの調べ方|検索上位を取るために必要な選定方法のコツも紹介
コンテンツSEOのやり方|未経験者でもわかるよう分かりやすく解説
では、具体的にコンテンツSEOはどのように進めたらいいのでしょうか。基本的な手順は以下の通り。
「8工程もあるの…?」
と不安に思うかもしれませんが、8工程をしっかりこなすことでSEOスキルだけでなく「マーケティングスキル」を身につけることができます。
- 訴求したい商品・サービスを決める
- 訴求したい商品・サービスは「どんな人の」「どんな悩み」を解決できるのか考える
- ペルソナが「どういう順番で悩みを解決するのか」を考える(カスタマージャーニー)
- カスタマージャーニーをもとにキーワード選定を行う
- キーワードが決まったら「記事構成」を作成する
- 記事構成に則って記事本文を執筆
- metaディスクリプションを作成する
- HTML/CSSなどエラーがないように記事をアップロードして完了
それぞれ「何が必要で、どこがポイントなのか」を分かりやすく説明します。
訴求したい商品・サービスを決める
まずは、サイトで「何を売るのか」を明確にします。
アフィリエイトで他社の商品を訴求するのか、自社商品/サービスを売り込むのか等を決めることで、サイトで狙うべきカテゴリー分野が決まります。
ポイントは、訴求したい商品/サービスを徹底的に調べて以下の項目を考えておくことです。
- 商品の特徴・機能
- 誰に向けた商品なのか
- どんなシーンで使われるのか
- 使うことでどんなメリット・デメリットがあるのか
- 同カテゴリーの他商品/サービスとの違いは何か
商品理解が不十分なままでは、コンテンツで集客したとしても成約につながりません。商品理解をしっかりとしたうえで、次のステップに進みましょう。
訴求したい商品・サービスは「どんな人の」「どんな悩み」を解決できるのか考える(ペルソナ設計)
次は、訴求したい商品/サービスはどんな人の「どんな悩み」を解決できるのか深掘りしていきます。
例えば「SEOに強い記事を作ることに特化したツール」を売りたいとしましょう。SEO記事制作に特化したツールはどんな人の、どんな悩みを解決できそうでしょうか。
今回の例で考えると、回答は以下のようになると思います。
どんな人に向けた商品なのか:
SEO担当者で「記事制作」または、記事制作のディレクションを行っている人。記事を作ってもなかなか上位が取れず、記事品質にも差がある。
どうにかして、記事作成の品質と効率化を図りたい人。
どんな悩みを解決できるのか:
制作記事全体のクオリティを統一したい。SEOに強い記事を作りたい。データ収集をもっと簡単に早く行いたい。
このように、どんな人のどんな悩みを解決できるのかを想定しておくことで、成果につながるキーワード選びがしやすくなります。
ちなみに、この「どんな人」の部分をペルソナ(想定ユーザー)と呼びます。
ペルソナが「どういう順番で悩みを解決するのか」を考える(カスタマージャーニー)
ペルソナの悩みは「1つの行動」で解決できるものもあれば、「複数の工程を経て解決するもの」もありますよね。
例えば、コンテンツSEOをするために「キーワードの選び方を知りたい」と考えている人に対しては、キーワード選定以降の工程を伝えてあげれば悩みの解決に至ります。
しかし、コンテンツSEOってそもそも何?という状態の人に対しては、以下の工程がプラスされますよね。
- コンテンツSEOが何かを知る
- コンテンツSEOの良い点・悪い点を知る
- コンテンツSEOに取り組むかどうかジャッジする
- コンテンツSEOのやり方を覚える(ここにキーワード選定が含まれます)
- コンテンツSEOに強い記事の作り方を知る
- コンテンツSEOの記事作成に必要/あったほうがよいツールを調べる
- ツールを使いこなせるようになる
- HTML5/CSSの基礎を学んで取り込みをできるようにする
- 効果検証を行い、コンテンツのリライト/情報の更新性を担保する
上記のような「ユーザーがどのような順序で悩みを解決するのか推測したもの」をカスタマージャーニーと呼びます。基本的にカスタマージャーニーは「認知→興味→比較検討→行動」という流れが基本なので覚えておきましょう。
このカスタマージャーニーを決めることで、どんなキーワードを取る必要があるか「より明確」になります。
カスタマージャーニーをもとにキーワード選定を行う
カスタマージャーニーをもとに、キーワード検索ツール等を使って、どんなキーワードを狙うのかを決めます。せっかくなので、先の例で考えてみましょう。
キーワード検索ツールは「キーワードを入力すると検索ボリュームや競合サイトを確認できるツール」と考えてください。
未経験者でもわかりやすいよう、今回は「認知、興味、比較検討、行動」のどの段階なのかも分けて説明します。
【認知段階】
- コンテンツSEOが何かを知る
【興味関心】
- コンテンツSEOの良い点・悪い点を知る
- コンテンツSEOに取り組むかどうかジャッジする
- コンテンツSEOのやり方を覚える(ここにキーワード選定が含まれます)
- コンテンツSEOに強い記事の作り方を知る
【比較検討】
- コンテンツSEOの記事作成に必要/あったほうがよいツールを調べる
【行動】
- ツールを使いこなせるようになる
- HTML5/CSSの基礎を学んで取り込みをできるようにする
- 効果検証を行い、コンテンツのリライト/情報の更新性を担保する
キーワード検索ツールをつかった、キーワード選定方法は主に3つあります。
- あたりを付けてキーワードを入力して、狙うキーワードを調べる方法
- メインとなるキーワード(この例ではコンテンツSEO)を調べて派生するキーワードを選ぶ方法
- 競合サイトが獲得しているキーワードをもとに、逆算して狙うキーワードを決める方法
キーワードが決まったら「記事構成」を作成する
狙うキーワードを決めたら、いよいよコンテンツ制作をしていきましょう。ただ、いきなり本文を書くのではなく「記事構成」から作るのがポイントです。
記事構成を作る際のコツは大きく分けて2点。
- 「ユーザーの知りたい情報順」に見出しを設置すること
- ユーザーが求めている情報を「過不足なく」取り入れること
難しそうに聞こえますが、先程のカスタマージャーニーを「キーワードごと」に作ることで、ある程度上手くいきます。詳しくは「SEOに強い記事の書き方」で説明するのでご安心ください。
現時点では「そういう作業が必要になるんだな」程度に考えていただければ問題ありません。
記事構成に則って記事本文を執筆
記事構成ができたら、構成に沿って本文の作成をしましょう。その際抑えるべきポイントは以下の3点。
- PREP法を使い「結論ファースト」で執筆する。
- 表やリストなどで置き換えられる場所があれば置き換える。(視認性の向上が目的)
- 関連性のあるコンテンツがあれば「内部リンク」を設置する。
結論ファーストと、読みやすさの2点は特に意識しておきたいポイントです。また、SEO観点では、内部リンク(記事同士のリンク)も非常に重要です。
関連するコンテンツがサイト内にある場合には、記事本文を作成するタイミングで「どこに、どんな文言でリンクを設置するか」も考慮するようにしましょう。
metaディスクリプションを作成する
ここからは、少々技術的な話になります。コンテンツSEOを行う上では「meta description」という、記事の要約文を設定することが推奨されています。
基本的に、70〜120字程度で記事の要約文を作り、<head>内に<meta name=”description” content=”ここに要約文を書きます”>を記述すればOKです。
Meta ディスクリプションには「狙いたいキーワード」を左寄せで入れつつ、どんな記事内容なのかをわかるような内容を含めるようにしましょう。
HTML/CSSの観点でエラーがないように記事をアップロードして完了
最後は、取り込み作業をして記事アップロードをしましょう。取り込みの際には「h2、h3、h4」の見出しタグなどを適切に使う必要があります。
Html5/cssがわからない場合は、ワードプレスのブロックエディタ(知識がほぼ不要)を活用したり、progate(https://prog-8.com/)など無料のプログラミング講座で基本知識を抑えるのがおすすめです。
コンテンツSEOに強い記事の書き方
この章では「コンテンツを作る人」向けに、SEOに強い記事の書き方を紹介します。
今回は大まかな流れとポイントの解説にとどめていますが、更に詳しく知りたい場合は「SEOに強い記事の書き方とは?記事構成や文字数など気になるポイントを例とあわせて解説」を読んでみましょう。
作業の流れやツールの使い方、気になるポイントを分かりやすくかつ詳しく説明しています。
SEOに強い記事ってどんなもの?特徴は?
SEOに強い記事の見解は様々ありますが、一番信頼できるのは「google」が提示している「高品質コンテンツの条件」です。
質の高いサイトの作成方法【要約版】
- 記事は専門家によって執筆、監修されていてそれを明記しているか
- コピーコンテンツになっていないか
- アンケート結果や統計データをグラフなどでわかりやすく提示しているか
- 定期的に情報更新はされているか
- ユーザーが知りたい情報を過不足なく含んでいるか
- 商品紹介をする場合は、メリット、デメリット、選び方など提示しているか
- 広告枠が多すぎないか
言われてみれば当たり前の項目が多いですが、実践しようと思うと「案外難しい」のがSEO記事の難しいところでもあり、やりがいのあるポイントでもあります。
何度も記事を作っているうちに上記項目を体に馴染ませることができるとは思います。
しかし、記事を始めてつくる、またはほとんど未経験に近いうちは、記事作成後に上記項目に当てはまるコンテンツ仕上がりになっているかチェックすることをおすすめします。
コンテンツSEOに強い記事の書き方【要約版】
コンテンツSEO上、強い記事の書き方は以下の7ステップを「的確」に行うことで実現します。
- 検索ニーズ(悩み・解決したいこと)を深堀りしてペルソナを明確にする
- 検索ニーズを満たすために必要な要素を洗い出す
- 検索ユーザーが「悩み」から「解決」に至るまでどんなステップを踏むのか考える
- 狙うキーワードを含めた見出し(h2)を決める
- サジェストキーワード、関連キーワードを意識しながらh3以下の小見出しを決める
- 見出し構成を見て「悩みを解決できる」と思わせられるかチェックする
- 構成の流れ的に拾えないキーワードはFAQとしてフォローする
では、ここで突然ですがクイズです。上記工程の中で一番重要なのはどの項目でしょうか。
…正解は「1の検索ニーズの明確化」です。コンテンツSEOは究極「ユーザーが解決したい悩みをいかに的確に解決できるコンテンツを提供できるか」を競うゲームです。
ですから、なんとなく「こんな悩みだよね〜」という甘い想定ではなく、どんな人が、どんな悩みを抱えているのかを考え抜くのが「最大のポイント」です。
詳しいSEO記事の書き方は以下で別途解説しています。
関連記事:SEOに強い記事の書き方とは?記事構成や文字数など気になるポイントを例とあわせて解説
時間を無駄にしないために知っておきたいコンテンツSEOのNG行動
ここまで、コンテンツSEOを成功させるためのポイントを解説してきましたが、何をするかと同じくらい「何をしないか」も重要です。
特にこれから紹介する「コンテンツSEOのNG行動」は、絶対に行わないようにしましょう。SEOでは、裏技的な手法はすぐにアルゴリズム変更で対処されます。
今記事を読んでいる人は「正攻法」で上位を狙いましょう。
狙いたいキーワードを闇雲に詰め込む
2012年より前のSEOでは、キーワードを多く含む記事であれば上位を狙いやすい状況にありました。そのため、文字色を白にしてキーワードを闇雲に入れるアルゴリズムハックも存在しました。
しかし、2012年に導入された「パンダアップデート」と呼ばれる、アルゴリズムアップデートで上記のハックは通用しなくなりました。
間違っても、キーワードを闇雲に入れて上位を狙うようなことはしないようにしましょう。最悪の場合、ペナルティをもらい「サイト全体のトラフィックが激減するリスク」もあります。
被リンクを購入して集める
自演リンクと呼ばれる、自分で被リンクを設置したり、被リンクを業者から買う行為もやめましょう。
不自然に増えた被リンクはペナルティをもらう可能性を高めますし、そもそも質の低い被リンクをいくら集めたところで大きなサイト順位上昇には繋がりにくいのが現状です。
ブラックハットと呼ばれるアルゴリズムの穴を突いた施策は行わない
アルゴリズムも完璧ではないため、短期的に順位をあげるための裏技のような手法が流行ることがあります。
例
- 強いドメインを借りて、元々持っている記事からリダイレクトをかけて順位上昇を狙う
- 日付・投稿日のみを変更する
- キーワードを必要以上に盛り込む
- 被リンクの購入をする
- 自動化でコンテンツページを大量に生成する(低品質な記事に限る)
たしかに、短期で順位が上がる可能性はありますが、長期資産としての「コンテンツサイト」を自ら捨てているような行為にもなりかねません。
コピーコンテンツを制作する
当たり前ですが、他サイトのコピーコンテンツを作ることもNGです。ある程度類似性が生まれるのは仕方ありませんが、90%以上同じ内容のコンテンツは「ペナルティリスク」を高めます。
それだけでなく、サイトに掲載されているコンテンツにも著作権が存在しますから、無断転載をした場合には訴訟リスクもあるので絶対にやめましょう。
低品質のコンテンツを大量に作る
「まずは記事数が大事!」と思い、質より「量」で勝負する方法もおすすめしません。
低品質コンテンツがあると、サイト全体の評価を下げる原因になってしまいます。Googleのセントラルブログでは、以下のように定義されています。
- 自動生成コンテンツ
- 内容の薄いアフィリエイトページ
- 無断複製されたコンテンツ
- 誘導ページ
(参照:Google検索セントラル)
急がば回れで「高品質の記事を積み上げること」を意識して運用しましょう。
コンテンツSEOで成果があがらない場合の対処法
凄腕のコンテンツSEO担当者であっても、時には「成果がなかなか上がらない」と思い悩むこともあります。
初めてコンテンツSEOに挑戦するのであれば尚のこと。
コンテンツを追加しても順位がつかないと挫折しそうになることもあると思います。
そんなときは以下3つの対処法を試してみましょう。必ず成果がでるわけではありませんが「打つ手を知っているのと知らないのと」では、心持ちに大きな差が生まれますからね。
- タイトルやディスクリプションの見直し
- 検索意図の見直し&リライト
- サイト全体のリンク構造の見直し
タイトルやディスクリプションの見直し
まずは、SEOへの影響度が高いと言われているタイトルやディスクリプションを見直してみましょう。
チェックすべき主な項目は以下の通り。
- タイトルは狙いたいキーワードが左側に寄せてあるか
- キーワードを多く含めすぎて評価が分散しそうなタイトルになっていないか
- ディスクリプションにキーワードは含まれているか
- ディスクリプションが長すぎたり、短すぎたりしないか
- クリック率を意識するあまりキーワードがタイトル/ディスクリプションの後半に来ていないか
もし、該当する項目があればタイトル/ディスクリプションの変更を行ってみましょう。
特に、「タイトル前半|タイトル後半」のような二部構成になっているタイトルの場合、後半部分に「ユーザーが本当に知りたい内容」を盛り込むことで順位上昇が見られるケースもありますよ。
検索意図の見直し&リライト(見出し変更など)
なかなか、順位が上がってこない場合「検索意図を読み間違えている可能性」もあります。
もしくは、記事制作時と「今」では検索意図が変化しているケースも考えられるので「検索意図の見直し」は定期的に行うことをおすすめします。
検索意図を読み間違えていた、意図が変化した場合には「見出しの順番や内容」を変更し、検索意図に最短で応えられる構成に組み直しましょう。
また、見出し変更をする際は「見出しのみ」ではなく、本文も前後の文脈が合うようにリライトをかけるとベターです。
コンテンツSEOでは、面倒なところをいかに突き詰めるかで「勝敗」が決まります。
サイト全体のリンク構造の見直し
導線が少なすぎて、検索エンジンのクローラー(記事を評価するbot)が巡回できていない可能性があります。
すでに評価されている関連コンテンツがあれば、「評価されているコンテンツ→評価させたいコンテンツ」への内部リンクの設置を考えてみましょう。
記事同士の繋がりをクローラーに理解させることで、サイトの「専門性」をあげることにも寄与します。
コンテンツSEOで成果をあげるために使いこなせるようにしておきたいSEOツール【2選】
かなりボリューミーな内容で「案外やることが多いな」と思っている方も多くいらっしゃると思います。そんな方に朗報です。
コンテンツSEOは、ツールをうまく活用することで「かなりの工数削減」ができます。中でも、ahrefsとtami-coは非常に強い味方になってくれるので紹介させていただきます!
Ahrefs【キーワード選び・競合調査】
Ahrefsは、キーワード選定や競合サイト分析を得意とするSEOツールです。
Ahrefsの主な機能は以下の4種類。
-
- 自社サイトの現状分析(順位・キーワード獲得情況など)
- 競合サイトの調査
- キーワード調査
- トレンド性の高いコンテンツの調査
特に、コンテンツSEOに取り組む際には「キーワード選定」で大活躍するツールです。
キーワードを一つ打ち込むだけで、フレーズ一致や部分一致したキーワードを洗い出すことがでるので「どのキーワードを狙いに行くか」の設計がしやすくなります。
その他にも、競合サイトが獲得しているキーワード一覧を抽出できる機能もあり、コンテンツSEOに欠かせないツールのひとつといえますね。
tami-co【記事構成作成・記事執筆】
Tami-coは、コンテンツSEOにおける「記事構成・記事執筆」を得意とするSEOツールです。
tami-coの主な機能は、以下の通り。
- 検索ボリューム調査
- サジェストキーワード調査
- 共起語調査
- 関連キーワード(LSI)調査
- 競合サイト分析
- タイトル作成補助
- 見出し作成補助
手作業では、数時間かかってしまうデータ収集を「数分〜数十分」で自動でこなしてくれるため、工数削減にも一役買ってくれます。
お試し期間も「7日間」用意されているため、使い心地を確認したうえで利用ができます。