7月は引っ越し繁忙期の3~4月と違い、一般的には引っ越し閑散期と言われています。
また季節が夏なので晴れの日も多く、7月下旬には子どもたちの夏休みシーズンになるので、この時期に引っ越しを考えている人も多いのではないでしょうか。
7月は繁忙期以外の引っ越し料金としては最も高いタイミングですが、繁忙期に比べれば数千円~数万円は安く引っ越しをすることができます。
ただ7月に引っ越しをすると言っても、上旬・中旬・下旬のどの時期がいいのか、どの時期を避けたらいいのかなどは知っておきたいですよね。
そこで今回の記事では、7月の引っ越しについて「見積もり相場」「見積もりが安い時期」「7月の引っ越しの縁起」などの内容を順番にご紹介していきます。
7月の引っ越し見積もり相場
7月の引っ越しにかかる費用の相場は、荷物の量・曜日・運搬距離によって異なるものの、一人暮らしの引っ越しは39,424~67,773円、家族の引っ越しは77,581~135,284円がだいたいの目安になります。
一人暮らしの見積もり相場
7月に単身者が引っ越しをする場合の料金相場は、荷物が少ない引っ越しは39,424~48,053円、荷物が多い引っ越しは44,686~67,773円がだいたいの目安になります。
7月の引っ越し料金相場は、年間の一人暮らし引っ越し見積もり相場の中では3番目に高い価格です。
繁忙期となる3~4月の引っ越し料金が突出して高く、繁忙期以外のシーズンの費用差は最大でも5,000円程度とそこまで大きくありません。
なので、7月の中でできるだけ引っ越し費用を抑えられる日を選ぶといいです。
<荷物量別:料金相場表>
荷物量 | 相場費用 |
少ない | 43,739円 |
多い | 56,230円 |
家族の見積もり相場
7月に家族世帯が引っ越しをする場合の料金相場は、2人家族の引っ越しは77,581~84,315円、3人家族の引っ越しは88,158~104,334円、4人家族の引っ越しは100,541~135,284円がだいたいの目安になります。
7月の家族での引っ越し料金相場は、一人暮らしと同じく年間の家族の引っ越し見積もり相場の中で3番目に高い価格です。
家族での引っ越しが特に格安になるのは9月・11月で、7月はそれらの最安値の月と比較すると概算で3,000円~5,000円程度は見積もり金額が高くなる傾向があります。
ただ小学生・中学生などの子どもがいる場合、通学に支障が出ない夏休み期間を利用できるのが7月に引っ越しをする大きなメリットです。
繁忙期の引っ越し料金と比べればかなり価格を抑えられます。
<世帯別:料金相場表>
荷物量 | 相場費用 |
2人家族 | 80,948円 |
3人家族 | 96,246円 |
4人家族 | 117,913円 |
7月の引っ越しで見積もり料金が安い日
7月の引越し見積もり料金が安くなる日は、「7月2回目の火曜日」「7月2回目の水曜日」「7月2回目の木曜日」です。
7月は3回目の月曜日が祝日(海の日)で、海の日を含む3連休は引っ越し需要が高くなります。また7月後半以降は小学生・中学生などが夏休みに入るので、家族の引っ越し需要が高まります。
一方で7月2回目の火・水・木曜日は、どの年でも平日かつ夏休み前の中日で、引っ越し需要が少なく見積もりが安めになると推測されます。
引っ越しの料金が安い日
- 7月2回目の火曜日は見積もりが安い傾向がある
- 7月2回目の水曜日は見積もりが安い傾向がある
- 7月2回目の木曜日は見積もりが安い傾向がある
また天候面を考えると、7月初旬は年によっては梅雨明け前かもしれません。
なるべく天候が悪い梅雨を避け、かつ引っ越し需要が高まる前の平日、という条件を最も満たしやすいのは7月2回目の木曜日である可能性が高いでしょう。
なので7月に引っ越しをするなら7月2回目の木曜日が狙い目です。
以下に「サカイ引越センター」「アーク引越センター」の各サイトからそれぞれ見積もりが安い日付を確認して予約が可能ができます。
また引っ越し業者によってそれぞれ安い日が設けられている場合があるため、都合の良い日を探してみてください。
7月の引っ越しで見積もり料金が高い日
7月の引越し見積もり料金が高くなる日は、「夏休みとなる下旬」「毎週土曜日」「毎週日曜日」です。
7月下旬は小学生・中学生などが夏休みに入り、それらの年代の子どもがいる家庭は夏休みに入ってから引っ越しをしようと考える人が増えます。
なので、繁忙期ほどではないにしても、引っ越し需要が高く引っ越し予算も高めになる可能性が高いのが7月のデメリットです。
また、どの月も共通して多くの人が休日となる、土日や週末を利用して引っ越しを終わらせたいと考えます。
そのため、他の月と同じく7月も土曜日・日曜日は人気が高い引越し時期と言えるでしょう。
引っ越しの料金が安い日
- 7月下旬は夏休みで引っ越し需要が高く見積もりが高めの傾向がある
- 毎週土曜日は引っ越し需要が高く見積もりが高めの傾向がある
- 毎週日曜日は引っ越し需要が高く見積もりが高めの傾向がある
ちなみに年間通しての傾向で、月の前半・後半は引っ越しが多くなります。
マンションなどの賃貸物件の契約が月初・月末どちらかで切れることがほとんどなので、引っ越しも契約に合わせて行われやすいからです。
引っ越し業者次第ではありますが、7月上旬・下旬は引っ越し料金が高くなりやすいので注意しましょう。
7月に関しては夏休みがあり下旬(特に7月末の土日)の引っ越し需要が高めなので、避けるなら下旬を避けるのがおすすめです。
(※参考:引っ越しは日通 よくあるご質問のページ)
7月の引っ越しで見積もり料金が安い時期
引っ越しの見積もり料金が安い時期は、引っ越しの依頼件数がそれほど多くない5月~2月までの通常期と呼ばれる期間中です。7月の引っ越しは月別の平均相場から見ると3番目に高い時期となります。
7月は3番目に高い
また、来月(8月)の料金相場と比べると、単身引っ越しで3,944円高い、家族2人引っ越しは181円高い、家族3人引っ越しは1,413円高い、家族4人引っ越しは7,587円高い傾向にあります。
<世帯別の月別料金相場>
時期 | 一人暮らし | 家族2人 | 家族3人 | 家族4人 |
1月 | 47,427円 | 75,038円 | 91,736円 | 105,268円 |
2月 | 49,705円 | 85,186円 | 51,575円 | 113,039円 |
3月 | 73,043円 | 123,359円 | 151,765円 | 178,835円 |
4月 | 59,940円 | 105,093円 | 119,835円 | 142,367円 |
5月 | 50,132円 | 82,125円 | 97,792円 | 114,516円 |
6月 | 47,743円 | 81,976円 | 93,145円 | 103,430円 |
7月 | 49,984円 | 80,948円 | 96,246円 | 117,913円 |
8月 | 46,040円 | 80,767円 | 94,833円 | 110,326円 |
9月 | 48,514円 | 78,080円 | 90,183円 | 110,384円 |
10月 | 46,071円 | 78,853円 | 93,798円 | 109,381円 |
11月 | 46,325円 | 75,734円 | 99,225円 | 10,3828円 |
12月 | 46,601円 | 78,022円 | 91,297円 | 101,529円 |
※相場費用の参照:引越し侍、SUUMO引越し見積もり
7月の引っ越しは縁起が(良い・悪い・普通)
7月の引っ越しは縁起が普通の時期と言われています。
現代では縁起を気にする人も少なくなりましたが、一般的に引っ越しの縁起が悪いと言われる月は1月・5月・9月とされています。
どうして縁起が悪いと言われるかというと、1月・5月・9月が「正五九(※1)」という考え方に当たる月だからだという説があります。
正五九は「しょうごく(またはしょうごくう)」といい、旧暦の1月・5月・9月を指しています。
まず1つ目に、日本では1月は正月・5月は田植え・9月は稲刈りといった重要な時期で、厄払いのために神社へ参拝する風習(正五九参り)がありました。そのため正五九を忌む月として避けたという理由です。
また、別の説もあり、農業中心の古代には正五九に当たる月はそれぞれ「種まき」「田植え」「稲刈り」で人手が掛かる時期でした。その大変な時期に更に人手が必要な引っ越しをぶつけるのは周囲の人にひんしゅくを買う、とされたようです(※2)。
これらの理由から、1月・5月・9月に引っ越しのほか、結婚など重要な物事を行うのに適さない月になったと言われています。
7月は正五九に当たらないので、7月全体として縁起が悪いわけではないということです。
(※1 参考:東和ハウジング開発株式会社)
(※2 参考:アツギ引越センター)
暦注から見た7月の引っ越しで縁起や良い日は、「大安」「天赦日」「一粒万倍日」で、悪い日は「仏滅」「赤口」「不成就日」「三隣亡」「受死日」が該当します。
暦注とは、カレンダーに記載された日別の「六曜」「二十八宿」「九星」など陰陽道や民間信仰における吉凶(縁起が良いか悪いか)を指します。
引っ越しの縁起が良い日にちを探すなら、カレンダーなどで馴染み深い「大安」が良いとされています。逆に「仏滅」「赤口」は縁起が悪いとされています。
また物事を始めるのに良いとされる「一粒万倍日(※)」もありますが、令和4年の7月に関しては吉日が重なる日は「不成就日(※)」「受死日(※)」などの凶日も重なる日が多いです。
そのため「大安」ではありませんが、「一粒万倍日」が重なり凶日が重ならない7月7日、7月19日のどちらかだと縁起が良いでしょう。
ちなみに引っ越しの際に移動すると良いとされる方角の「吉方位」があり、令和4年は「北東」です。
なので、沖縄から都内へなどの北東の方向に引っ越しができると縁起が良いです。
(※参考:国立国会図書館 日本の暦のページ)
縁起が良い日の候補として、令和4年7月の大安・天赦日・一粒万倍日の吉日が入る日、かつ不成就日・三隣亡・受死日の凶日が入らない日を抜き出しました。
先に触れたように、令和4年7月は吉日が重なり凶日が入らない日があまりないので、縁起が良い日の候補も少なくなります。
なので大安ではなく友引ですが一粒万倍日が入り、凶日が重ならない7日(木曜日)・19日(火曜日)が比較的縁起が良いでしょう。
引っ越し需要との兼ね合いも考慮するなら、19日は夏休みシーズンに近いため、7日のほうが引っ越し料金は安くなるかもしれません。
(※参考:国立国会図書館 日本の暦のページ)
縁起の悪い日
4日、5日、9日、15日、17日、20日、21日、23日、27日、28日
令和4年7月に引っ越しをする際に、特に縁起がダメな時期は28日です。
28日は物事を始めるのに良くないとされる「不成就日(※)」、建物関係の物事を避けたほうがいいとされる「三隣亡(※)」、何をやっても良くない最悪の日とされる「受死日(※)」の3つが重なってしまいます。
一方で吉日の大安・一粒万倍日が重なる日でもありますが、凶日3つで打ち消してしまうんです。
なので令和4年7月に引っ越しをするなら、28日は避けたほうがいいでしょう。
(※参考:国立国会図書館 日本の暦のページ)
まとめ
今回は7月の引っ越しについて、見積もり相場・見積もりが安い時期・引っ越しの際の縁起などを解説しました。
7月の引っ越し相場は、一人暮らしの引っ越しは39,424~67,773円、家族の引っ越しは77,581~135,284円がおおまかな相場です。
7月は引っ越し閑散期ではありますが、繁忙期以外では最も引っ越し料金が高い月に当たります。
特に小学生・中学生などのお子さんがいる家庭では、7月下旬から始まる夏休み期間を利用して引っ越しをするため、下旬はやや引っ越し料金は高めな傾向があります。
また年中共通の傾向として、学校・会社が休日となる土日は引っ越し需要が高いです。
なので7月の引っ越し料金を抑える場合は、上旬・中旬(夏休み前)の平日を狙うのがおすすめです。