運営中のサイトの検索上位を上げたいけれど、どんなSEO対策をとったらいいのかわからないし、あまりお金を掛けたくない。そもそもSEO対策が何かわからない、という人もいるのではないでしょうか?
SEO(Search Engine Optimization)とは、検索エンジン最適化のこと。運営サイトの検索結果で上位表示を狙うのであれば、SEO対策は必須です。そして、それに必要なのがSEOチェックツールです。
SEOも有料のツールを使えば、必ず順位が上がるわけではありません。無料ツールでも効果的に使うことで、十分なSEO効果を得ることができます。今回は、無料のSEOチェックツールを使った方法や、有料ツールとの差について解説します。まずは無料のツールで試してみたいという人も必見です。
SEO対策は無料のチェックツールで大丈夫?有料との違いは「手間」
SEOチェックツールには、有料と無料のものがあります。「当然有料のほうが効果があるんでしょ?うちはお金をかけられないから…」と諦めてしまうのは早計です。有料と無料ツールの大きな違いは機能制限による「手間」です。
有料ツールでは一度に多くの情報を効率よくチェックし、対策を考えることができます。このため、大規模サイトのチェックには便利です。無料のチェックツールの場合、有料に比べるとチェック機能に制限があります。しかし、小規模のサイトや作ったばかりのサイトであれば、無料ツールでも検索順位アップを狙えます。
まずは無料ツールでSEOを試してみて、サイトの規模が大きくなってきて、より効率的にSEOをしたくなった場合に有料ツールに移行するのも良いでしょう。
無料ツールを使ったSEO対策の種類
有料版・無料版ともにSEOチェックツールでは、そのサイトの検索結果順位や、SEOのための改善点を知ることができます。無料と言っても機能に制限があるだけで、大手企業も使用するほど信頼性の高いものもあります。
運用している数が少ない場合や小規模サイトであれば、無料ツールの基本機能だけでも十分効果は得られます。まずは試してみましょう。
無料ツールでできるSEO対策3つ
- コンテンツSEO対策
- 内部SEO対策
- 外部SEO対策
コンテンツSEO対策
コンテンツSEOとは、サイトの内容(コンテンツ)をユーザーの目的に合わせたものにすること。以下の3つのツールを使って対策を取ります。
- キーワード選定ツール
- 競合分析ツール
- コピペ(コピー&ペースト)チェック
キーワード選定ツール・競合分析ツールを使うことで、自社の運営するサイトがどんなキーワードで検索されているのかという傾向や、競合先はどんなサイトがあるのかといった調査をします。ユーザーのニーズと競合先を知ることで、より質の良いサイトにするにはどうしたらいいかを考えることができます。
また、競合先を参考にしてサイトを見直した場合、コピペ率が高くなりがちです。検索サイトに「コピーサイト」と認識されると、上位表示は望めません。検索サイトに「ユーザーのニーズを満たす良質なサイト」と判断してもらうために、コピペチェックツールでチェックをかけましょう。4000文字以内であれば無料で利用できます。
内部SEO対策
サイトの現状を知り、改善することも重要です。内部SEO対策として、以下の3つの無料ツールを使って、自社サイトにどんな課題があるのか・現状を確認しましょう。
- 検索順位チェックツール
- 表示速度ツール
- リンク切れ
検索順位チェックツールでは、あるキーワードにおいて「自社サイトが何位で表示されるか」を検索エンジンごとにチェックできます。
また、表示速度が遅いページや、リンク切れの多いページは、ユーザーがストレスを感じて閲覧をやめてしまうこともあります。表示速度ツールやリンク切れのチェックで、パフォーマンスの低い部分を改善しましょう。
外部SEO対策
外部SEO対策とは、他のサイトから見て魅力ある内容にすること。他のサイトが紹介したくなるような内容であれば、リンクしてもらえます。これが「被リンク」です。
「被リンクチェック」をすることで、どんな外部サイトからリンクされているのかを知ることができます。被リンク数が多いほど、コンテンツに価値がある証拠です。
また、競合サイトの外部からのリンクをチェックすることも可能です。競合の被リンクを知ることで、どんな内容であれば興味を持たれるのか、傾向と対策を練ることができます。
【目的別】SEO対策で活用できる無料チェックツール13選!
機能制限のある無料のチェックツールでも、組み合わせることで十分なSEO結果を得ることが可能です。コンテンツSEO・内部SEO・外部SEO、それぞれで人気の無料チェックツールをピックアップしました。
SEOにあまりお金をかけたくない人や、試しにSEOをやってみたい人にもおすすめの無料ツールです。どのツールも十分上位検索を狙えるものなので、ぜひ活用してください。
無料チェックツールには下記の種類があります。
- キーワード選定ツール
- 検索順位チェックツール
- 競合分析ツール
- 表示速度測定ツール
- 内部診断ツール
キーワード選定ツール
ユーザーのニーズに合う充実したコンテンツにするためには、コンテンツSEO対策としてキーワード選定が大切になります。キーワード選定ツールは、自社のサイトが検索される際に、どんなキーワードでヒットしているのか、またその検索順位を知るためのものです。ユーザーの傾向を知ることで、自社サイトに何が足りないのかを分析し、検索意図に沿ったコンテンツに熟していくことができます。
無料で使えるキーワード選定ツールは以下の4つです。それぞれ分析できる内容に得意分野があるため、詳しく見ていきましょう。
- Ubersuggest
- Google広告 キーワードプランナー
- ラッコキーワード
- tamico
1.Ubersuggest
Ubersuggestは、webマーケティング戦略で有名なNeil Patel氏が開発したキーワード選定ツールです。無料といっても、webマーケティングのプロが開発したものなので、その機能に不足はありません。
特に、キーワード候補を全てチェックできる機能は秀逸。チェックしたいキーワード検索をするだけで、そのキーワードに関連するワード(サジェスト)や、上位表示させる難易度、競合までしっかり調査できます。さらに、より効果的なキーワードの候補も提案してくれるため、サイトの内容をよりユーザーに合わせた内容にアップデートできます。
また、自社サイトがターゲットしている市場で、被リンクの多いコンテンツやSNSで多くシェアされている人気コンテンツの調査も可能。市場のトレンドを知ることで、自社の内容をよりニーズに近づけることができます。
2.Google広告 キーワードプランナー
引用元: ads.google.com
Google広告キーワードプランナーは、Googleが提供するキーワード選定ツールです。キーワードの競合性や、月間でだいたいどれくらい検索されているかを表す「月間検索ボリューム」からSEO難易度をチェックし、狙っているキーワードで勝機があるかまで知ることができます。
Google広告を利用していない場合、機能制限として月間検索ボリュームはだいたいの数値となりますが、競合性は3段階で判定されるため、どのキーワードで上位を狙うかの目安としては十分です。
Google広告を利用している場合は、この月間検索ボリュームのさらに詳細な値を知ることができます。
3.ラッコキーワード
引用元:ラッコキーワード
ラッコキーワードは、コンテンツ制作には欠かせないキーワードリサーチツール。ユーザーの検索意図や求められるコンテンツを効率よく把握することができます。メールアドレス登録で制限なく利用できる点もポイントです。
検索窓にキーワードを入れるだけで、Google・Bing・Youtube等で検索されるサジェストワードや、関連ワード・見出し・web検索トレンド(過去12カ月・過去5年)を一括調査・取得できます。
サーバの負荷対策のため使用回数制限(5回)がありますが、ラッコIDの無料登録で制限は解除されます。メールアドレスのみで簡単に無料登録できるため、登録しない手はありません。1日に5回以上使用する場合は登録しておきましょう。
4.tami-co
SEO初心者も安心の分析ツール。個人~月間利用3,000万人越えの大規模メディアも使用中の、コンテンツ制作の強力サポーターです。SEOコンサルタントが開発し、制作ノウハウが盛り込まれています。SEO対策を始めたばかりの人でも、検索上位表示を狙うことができる納得のツールと言えます。
ユーザーニーズや競合分析まで、通常であれば2時間はかかる作業が、わずか3分で分析完了。調査・分析の自動化によって、誰でも簡単にSEO対策に着手できます。タイトル・見出し用キーワードの提案までしてくれるため、たくさんの記事を手掛けるライター・編集者の時短にも貢献してくれることでしょう。
検索順位チェックツール
自社サイトがどの検索エンジンで上位表示されるか・何位で表示されているかの把握は必須。検索順位チェックツールは、各検索エンジンにおける現在の検索順位だけでなく、過去の順位の遷移も把握することができます。
無料の検索順位チェックツールは以下の3つです。
- GRC
- Google Search Console(Google サーチコンソール)
- Serposcope
5.GRC
引用元:seopro.jp
検索順位チェックツールGRCは、ダウンロード型の検索順位チェックツール。Vectorの2006年ベストオンラインソフトにも選ばれるほどの高機能性と、直感的に操作できる簡単さが人気で、個人~上場企業からも幅広く支持されています。
順位チェックを標準に設定しておけば、ツールを起動するだけですぐに3大検索エンジン(Google・Yahoo・Bing)での順位を知ることができます。直近の検索順位だけでなく、過去の順位変化もグラフ・数値で表示。行ったSEO対策を記録しておくことができるため、SEO対策の効果と順位の変動をビジュアルで追跡できる点も選ばれるポイントです。
無料版は、項目数(URL数・検索語数)とリモート閲覧の可否・CSV自動保存で機能制限があります。URL数は5つまで・検索語数500まで・上位追跡5まで無料で使えるため、小規模のサイトであれば十分な戦力です。
6.Google Search Console (Google サーチコンソール)
Googleが提供する検索順位チェックツールなので、Google検索においてのコンテンツ最適化には欠かせません。自社サイトの検索順位の他、クリック率、SEO上良くないとされるtitle要素とmeta descriptionの重複もチェックできます。
また、内部サーバーエラーである「500エラー(500 Internal Server Error)」等のエラーが発生した場合も、検索エンジンから悪い評価(ペナルティ)を受ける前に通知してくれます。
このGoogleサーチコンソールを導入しておくことで、万が一ペナルティを負った場合にも、問題解決後、サーチコンソールを通して速やかにペナルティ解除を申請できるので安心です。
7.Serposcope
引用元:serposcope
ダウンロード型の検索順位チェックツールで、無料でありながらキーワードの登録数・計測サイト数は制限なしという使い勝手の良さが大きなメリット。たくさんある競合サイトも、無制限でじっくりチェックすることができます。
ただし、メールアドレスの登録が必須である点と、日本語対応しておらず、英語・フランス語のみという点に大きな壁を感じる人もいるかもしれません。操作は簡単で、結果も非常にわかりやすい仕様です。日本語じゃないから…と諦めてしまわず、ゆっくり使ってみてはいかがでしょうか。コツを掴めば直感で操作できます。
競合分析ツール
自サイトの内部状況の把握も重要ですが,競合サイトから得る情報もSEO対策には欠かせないものです。競合先にどんなサイトがあり、どんな構成になっているか、被リンクチェックなど、競合分析も合わせて行いましょう。競合分析から、ユーザーの傾向や自社サイトの改善点を知ることもできます。
競合分析ツールの無料ツールでは、下記2つを紹介します。
- パワーランクチェック
- ラッコツールズ
8.パワーランクチェック
パワーランクチェックツールは、そのサイトの「ドメインの強さ」を計測するチェックツール。ドメインパワーが強い=検索エンジンが信頼できると評価し、検索結果で上位表示される可能性が高くなります。
コンテンツの内容や被リンク数、更新頻度等の様々なチェックポイントから、「検索エンジンに信頼されるサイトか」を総合的に数値で評価してくれます。
9.ラッコツールズ
引用元:ラッコツールズ
ラッコツールズは「見出し(hタグ)抽出」ができるツールで、競合サイトの構成・内容調査には欠かせないものです。競合先の見出しをチェックすることで、ユーザーがどんな内容にニーズがあるのかを知り、自社サイトの構成の参考にできます。
使い方はキーワードを入力し、「抽出」のボタンをクリックするだけ。Google検索上位サイトの上位10件の見出し・タイトル・文字数を一括でcsvファイルに抽出してくれます。また、特定のURLから抽出も可能。特定の競合先の調査に重宝します。
表示速度測定ツール
Googleでは、検索順位要素にページ表示速度が影響する旨を公表しています。また、サイトの表示速度が遅いと、ユーザーがストレスを感じ、閲覧をやめてしまうデメリットに繋がります。
表示速度もSEOに重要な要素です。早速そのチェックツールを紹介します。
10.PageSpeed Insights
引用元:PageSpeedInsight
Page Speed InsightsはGoogle提供の無料スピードチェッカーです。使い方は簡単でURLを入力し、モバイルかパソコンかを選択するだけ。100点満点中の評価と、改善点を表示してくれます。
被リンクチェックツール
リンクされている数(被リンク)は、そのサイトの質の良さ・ドメインパワーの強さに関わるもの。被リンクの数が多いほど、魅力的なサイトと評価され、検索順位も上がります。
被リンクチェックツールでは被リンクの数・どこからリンクされているのかをチェックし、自社サイト・競合先の分析に役立ちます。
11.マイサイト被リンクチェック
引用元:hanasakigani
自社サイトや競合先のURLを入力するだけで、被リンクの数・リンク元ページのURLとタイトルを知ることができます。抽出したデータはCSVでダウンロードも可能。
内部診断ツール
サイト内部のユーザーの動向も重要です。内部診断ツールでは、自社サイトにアクセスしたユーザーが、どこからアクセスしているのか、自社サイトのどのページに人気があるのか、サイト内をどのように遷移しているのかをチェックできます。
無料で使える内部診断ツールとして、以下の2つを紹介します。
- リンクチェッカー
- Google Analytics(Googleアナリティクス)
12.リンクチェッカー
引用元:リンクチェッカー
サイト内のリンク切れは、サイトの評価に関わり検索順位にも影響する要素です。リンクチェッカーでは、URLを入力するだけで内部リンクをチェックしてくれます。リンク切れが発見された場合は、速やかに改善しましょう。
13.Gooogle Analytics(Googleアナリティクス)
引用元:Googleアナリティクス
Googleが提供する無料アクセス解析ツールの決定版。サイトを訪問するユーザーの離脱率や流入の動向から、ユーザーのサイトへの満足度・どこにニーズがあるのかを知ることができます。
SEO対策にまずこのGoogle Analytics(Googleアナリティクス)を基本設定するというサイトも多いです。
SEO対策で無料ツールを活用して検索順位を上げよう!
今回は無料でできるSEO対策用ツールを紹介しました。SEO対策の種類としては下記の3種類があります。
- コンテンツSEO対策:キーワード選定・競合分析・コピペ等
- 内部SEO対策:検索順位チェック・表示速度測定・リンク切れ
- 外部SEO対策:被リンクチェック
また、それぞれの対策に下記の無料ツールがあります。
- キーワード選定ツール
- 検索順位チェックツール
- 競合分析ツール
- 表示速度測定ツール
- 被リンクチェックツール
- 内部診断ツール
無料といっても、検索できる数に制限があるだけなので、機能としては十分。組み合わせて使うことで、無料でも総合的にサイト評価・分析し、より良質なコンテンツ作りに寄与してくれます。上手く使うことで、低コストで検索上位を狙いましょう。