作成したwebサイトを多くの人に見てもらいたいとなると、SEO対策が必要になります。しかし「SEO」「検索エンジン最適化」などのワードは難しく、実際に調べても何をしたらいいか分からず困っている方も多いでしょう。
そこでこの記事では、SEOの意味や検索エンジンの仕組みなどの基本知識を解説します。初心者でもできる事前準備についても紹介するのでぜひ参考にしてください。
SEOとは?意味と基本知識
SEOとは「Search Engine Optimization」の略称であり、日本語に訳すと「検索エンジン最適化」です。一般的には「検索エンジンにとって最も適したサイトを目指して対策を行うこと」をSEOと呼んでいます。
ここからは、以下の内容についてさらに詳しく解説します。
- SEOの意味
- SEOの基本知識・考え方
SEOの仕組みを知る前に、基本的なことを理解しておきましょう。
SEOの意味|検索エンジン最適化
先ほど述べた通りSEOとは検索エンジン最適化のことで、情報を探しているユーザーが検索した際に、自分のwebサイトがより高い検索順位に表示されるための施策を指します。
せっかく作ったwebサイトも検索結果の上部に表示されないと多くの人に見てもらえません。検索結果の並びは適当に決めているわけではく、Googleなどの検索エンジンが内容に基づいて順位付けを行っています。
つまり、webサイトの内容をGoogleなどの検索エンジンが認識・理解しやすいように工夫すればページ上部に表示することが可能です。
基本知識・考え方|Googleの理念に基づく検索結果
インターネットが普及した現代ではたくさんの検索エンジンがありますが、最も多くの人が利用しているのがGoogleです。検索エンジンの世界シェアではGoogleが約9割を占めています。
SEO対策をするなら、Googleがどういった理念をもとにサービスを提供しているのか・どのようなルールに基づいて検索アルゴリズムを構築しているのかを理解することが大切です。
かつてGoogleの共同創始者であるラリー・ペイジは以下のように述べました。
完璧な検索エンジンとは、ユーザーの意図を正確に把握し、ユーザーのニーズにぴったり一致する答えを返すものである。
引用:https://www.google.com/intl/ja/search/howsearchworks/responses/
この言葉からGoogleは「ユーザーのためになる使いやすい検索エンジン」を目指していることが分かります。
したがってGoogleにおいて検索順位を上げようと思うなら、ユーザーを重視してwebサイトの制作をしなければなりません。
検索エンジンの仕組み3STEP
ここまでSEOの意味や基本知識について説明しました。では、実際にGoogleはどのような仕組みで検索結果を表示させているのでしょうか。ここからは3つのステップに分けて検索エンジンの仕組みについて解説していきます。
ポイント
検索エンジンの仕組み3STEP
- クローリング
- インデキシング
- スコアリング
聞き慣れない用語かもしれませんが、1つずつ詳しく解説するので参考にしてください。
STEP1.クローリング
最初に行われるのがクローリングです。クローラーと呼ばれる検索エンジンロボットが、インターネット上のページを巡回して情報を取得することをクローリングと言います。
webサイトを立ち上げた際は、まずクローラーに自分のサイトを見つけてもらうことが大切です。クロールしてもらいやすくするための対策例を以下にまとめました。
対策例
- XMLサイトマップ(xml)を生成する
- パンくずリストを設置する
- 良質なコンテンツを作成する
上記は一部ですが、これらを意識してwebサイトを作るとクローラーに見つけてもらうことができます。
STEP2.インデキシング
クローラーは新たなページを見つけるとインデックスと呼ばれるデータベースに格納します。この作業がインデキシングです。サイトの様々な情報を格納するため、この作業にはやや時間がかかります。
インデックス登録をしてもらいやすくするには以下のような対策を行いましょう。
対策例
- Title・hタグ・本文など構造がしっかりしたコンテンツを作成する
- 重複ページの有無を確認する
- 独自の情報を掲載する
他にも対策方法はありますが、まずは上記のことを意識するとインデックス登録されやすくなります。
また、既に同じコンテンツが存在する場合やサイトの内容が薄いと判断された場合は、はじかれてしまう可能性があるので注意しましょう。
STEP3.スコアリング
インデキシング終了後に行われるのがスコアリングです。Googleのランキングアルゴリズムには200以上の評価基準があるとされており、スコアリングではそれらに沿って表示順位が決められます。
良いスコアリングをされるためには、以下のような対策が有効です。
対策例
- テーマに沿ったコンテンツを提供する
- 独自のコンテンツを作成する
- ユーザーにとって価値のあるコンテンツを掲載する
上記は基本的な対策なので特に意識してサイト作りを行いましょう。Googleのアルゴリズムはアップデートし続けているので全てを網羅するのは困難ですが、可能な限り対応していく必要があります。
SEOの仕組みに対応する事前準備
SEO対策には事前準備が必須です。まずは自分のサイトの状況を把握しましょう。サイトの現状を把握することで足りない部分を発見でき、SEOの仕組みに対応するための戦略が練りやすくなります。
SEOの施策においてよく行われる分析は以下のようなものが多いです。
【現状分析の例】
- 検索エンジンにきちんとwebサイトやページが表示されているか
- どの程度の流入があるのか
- どんなキーワードで流入があるのか
- どのような人物(年齢・居住地域・嗜好)がwebサイトを訪れる傾向にあるのか
これらの現状分析を行うには専用ツールが必要になります。様々なツールがありますが、全てを導入しても使いこなすのが難しいです。まずはサイト分析に欠かせないといわれる以下の2つのツールを導入してみましょう。
【サイト分析に欠かせないツール2つ】
ツール名 | 詳細 |
Google Analytics | Googleが無料で提供するアクセス解析ツールで、訪問者数やユーザーに関する情報を確認することが可能です。自然検索に加えて広告や他サイトからの流入測定もできます。
1,000万ヒット/月を超えると有料となるので注意しましょう。 |
Google Search Console | こちらのツールもGoogleが無料で提供しており、Google検索で自分のサイトが表示された回数やキーワードの情報などの確認が可能です。
サイトにエラー等が発生した場合に通知してくれる機能もあります。 |
上記の2つのツールを合わせて活用し、自分のサイトに適した対策方法を見つけましょう。
初心者でもできるSEO対策のやり方・方法7つ
ツールを導入して分析を行い、準備が整ったらいよいよSEO対策を始めましょう。
ここでは、コンテンツSEO・内部施策・外部施策について初心者でもできるSEO対策の方法を7つ紹介します。
初心者でも自分でできるSEO対策のやり方・方法7つ
- 検索ニーズに基づくキーワードを探す【コンテンツSEO】
- 信頼性を担保した記事作成【コンテンツSEO】
- タイトル・見出しタグにキーワードをいれる【内部施策】
- 構造を意識した内部リンクを設置する【内部施策】
- スマホ対応の仕様にする【内部施策】
- 画像にaltタグを設定する【内部施策】
- SNSなどで告知活動を行う【外部施策】
SEO対策は様々な方向からアプローチする必要があります。それぞれの方法について以下で説明するので参考にしてください。
1.検索ニーズに基づくキーワードを探す【コンテンツSEO】
ーワードは単に多く盛り込めばいいのではなく、ユーザーがどんな言葉で検索するか考慮して選定する必要があります。
ユーザーの検索ニーズに合わせたキーワードを探すには、まずGoogleのサジェストキーワードを活用しましょう。Googleの検索窓にキーワードを入力すると以下のように候補が複数表示されます。
候補に挙げられたワードを確認することで検索ユーザーの需要を知ることができます。ただし、表示される候補はその時点のトレンドや地域情報が含まれる場合があるので注意しましょう。
2.信頼性を担保した記事作成【コンテンツSEO】
インターネット上のコンテンツは年々増加しており、中には信頼できない情報も含まれています。そこでGoogleは適切な情報をユーザーに届けようと、より信頼性の高いページを表示するようになりました。
信憑性のあるコンテンツ作成するのはもちろんですが、ユーザーに対して「どうしてこの情報は信頼できるのか」という根拠を伝えることも大切です。
信頼性を明示できる方法を以下にまとめました。
信頼性を明示する方法
- 引用元となる公共機関のサイト・企業公式ページなどへのリンクを記載
- 具体的に調査した独自のデータや外部データ元について記細
- 監修した著名人のプロフィールやサイトの運営情報を記載
これらをページ内にしっかり明示することで情報の信頼性が担保されます。
3.タイトル・見出しタグにキーワードをいれる【内部施策】
検索エンジンは、タイトルや概要文に記載されているキーワードをそのページのテーマと判断し検索順位に反映させます。ユーザーも自分の知りたい情報が書いてあるか見出しを見て判断するため、キーワードがタイトルに入ってないとクリックするのを躊躇するかもしれません。したがって、タイトル・見出しタグには必ずキーワードを入れましょう。
また、タイトルは長すぎると検索結果画面では後半が省略されてしまいます。30字程度を目安にして、重要なキーワードをなるべく文頭に持ってくるようにしましょう。
4.構造を意識した内部リンクを設置する【内部施策】
内部リンクを設定するのは簡単ですが、リンク構造の設計をしっかり考えることが大切です。リンク構造が整っていないと、ユーザーが見たいページを発見できなかったりクローラーがサイトをうまく巡回できなかったりします。
リンクを貼る際は以下のポイントを意識しましょう。
内部リンク設定のポイント
- 関連性が高いページからのリンク(「この商品を買った人はこちらも購入しています。」などの誘導)
- 適切な場所に設定された必要なリンク
- 質の高いページからのリンク(独自の情報や専門的な内容)
- クリック先のページが一目で分かるリンク
また、不必要なリンクを貼らないことも重要なポイントです。リンクを有効に活用できていないと感じる方は1度見直してみると良いかもしれません。
5.スマホ対応の仕様にする【内部施策】
現在ではPCよりスマホでインターネットを利用する人がはるかに多くなり、モバイルへの対応が評価へと直結するようになりました。webサイトを制作する際はスマホで閲覧しやすいようにしましょう。
スマホで利用しやすいかチェックするにはモバイルフレンドリーテストを受けるのがおすすめです。テストに合格できなかった場合は、チェック後に表示されるアナウンスに従って以下のようなサイト改善を行ってください。
モバイルフレンドリーテスト不合格の場合の主な改善方法
- テキストサイズを大きめに設定する
- コンテンツのサイズをスマホ画面に合わせる
- リンク同士の距離を見直す
- ブラウザで再生できない、コンテンツは含まない
6.画像にaltタグを設定する【内部施策】
検索エンジンは文字を読み込むことができても画像内容までは理解できません。そのため、altタグを設定して画像の内容を伝えます。
AltタグはHTMLにコードを入力することで簡単に設定が可能です。画像の内容が分かるようになるべく詳しくテキストを設定してください。
ただし、SEO効果を狙ってキーワードを乱用したり、画像とは関係ない言葉を使用したりするのはペナルティの対象になります。
7.SNSなどで告知活動を行う【外部施策】
検索エンジンに限らず、様々な手法でwebサイトにユーザーを集めることが大切です。例えば、SNSに流れてきた広告の内容が気になり、リンク先のページを覗いた経験がある方は多いでのではないでしょうか。
作成したコンテンツをTwitterやInstagramなどのSNSで宣伝したり、メルマガ等で告知したりすることも多くの人に見てもらうために有効な手立てです。こうしたPR活動を促進することで、結果的に外部サイトで良い評判やリンクの獲得ができます。
これだけはNG!ペナルティになるやってはいけないこと
Googleの提示するガイドラインに違反するとペナルティが課されます。ペナルティが課されるとwebサイトの順位を下げられ、最悪の場合検索圏外に追いやられることもあるので注意が必要です。どういった場合にペナルティが課されてしまうのか事前に確認しておきましょう。
Googleのガイドラインによるとペナルティの原因となり得るのは大きく分けて以下の2つです。
主なペナルティの原因
- 不自然なリンクが貼られている
- 低品質なコンテンツが含まれている
ここでいう「不自然なリンク」とは以下のようなものが挙げられます。
不自然なリンク例
- 過度な相互リンク
- リンク目的で作られた本来不必要なリンク
- 内容の薄いアフィリエイトサイトからのリンク
- 購入されたリンク
これらのリンクはペナルティ対象です。必要なリンクを適切な箇所に貼ることを意識しましょう。
また以下のようなものが「低品質なコンテンツ」となります。
低品質なコンテンツ例
- 中身のないページが大量生産されている
- 誘導ページ
- 内容の薄いアフィリエイトページ
- キーワードの盛り込みすぎや隠しテキスト
上記のようなコンテンツは避けるべきですが、気づかないうちにガイドライン違反になっている可能性があるので注意してください。
まとめ:SEOの仕組みに基づいたユーザーフレンドリーを目指そう
今回はSEOの仕組みや対策方法などについて解説しました。SEOへの対策はwebサイトを上位表示させるために必要なことです。紹介した7つの方法を実施して検索上位を目指しましょう。
ただし、実際にwebサイトを活用するのはユーザーであるということを忘れてはいけません。クローラーに認識されるwebサイトを作るのも大切ですが、サイトに訪れる全ての人が快適に利用できるようにユーザーフレンドリーを目指しましょう。
この記事を参考に、SEOの仕組みをしっかり理解した上で対策を講じ、検索上位を狙いながらユーザーフレンドリーなサイトを作ってください。